イーグルスの4作目のアルバム『One Of These Nights』(1975)の中から

『After The Thrill Is Gone』

ひとつの恋愛が終わってしまった後のことをこういうのだそう。

そして、歌は、それでも、まだ、惰性で続けているという・・・

Same dances in the same old shoes
You get too careful with the steps you choose
You don't care about winnin'
But you don't want to lose
After the thrill is gone

いつもと同じ靴をはいて
同じダンスを踊っている
ステップが ついぎこちなくなってしまう
勝とうとも思わないきみだけど
負けたくもない気持ちだね
愛がさめてしまった後では・・・・



良く云われていることですが、

イーグルスの曲は、いつも彼ら自身を歌っているような・・・


かねてからあった音楽的思考に、溝が出来てしまう。

ブルーグラス、カントリーのダグ・ディラード直伝、

バンジョーやマンドリンも弾くバーニー・リードンがこのアルバムを最後に脱退。

ジョー・ウォルシュを迎え入れることで、ロック色を強めていくイーグルス。

立ち位置を確立した彼らは、次作のアルバム『Hotel Califronia』(1976)で

絶頂期となる。

タイトル曲『Hotel Califronia』は、今も、世界中の人々の記憶に残る名曲となった。

しかし、長いツアーが続き、ストレス、疲労からランディ・マイズナーが脱退。

私にとってのイーグルスは終焉を迎えた。

ランディに変わりティモシー・B・シュミットが入り、

リリースされたアルバム「ロング・ラン」からヒットも出た。

でも、制作に3年もかかって制作費は80万ドル。

ドン・ヘンリー、グレン・フライは作製に苦しんだ。

評価も賛否両論だった。

ツアーもしたけれど、気持ちを繋ぎとめることは出来なかった。

その後、1980年11月、2枚組のライブ・アルバムを出した。

全米で最高位6位。

でも、事実上、イーグルスは、存在しないに等しく、

正式に解散と伝えられたのは、1982年の5月のことだった。




ヘッドフォン 『After The Thrill Is Gone』- The Eagles
Words and Music by Don Henley & Glenn Frey


グレンとドン・Hの重なり合い、入れ替わるボーカルに情景を浮かべ引き込まれて行く。
そして、ベースの‘ボーン’という音で始まるこの曲、ベースの音が終始、心に響く。
ランディの歌うようなベースラインが私は好きだ。隠し味のようなコーラスも。
リード・ギターはドン・フェルダー。
12弦アコースティック、スライド、絡むギターに泣けるのだ。