父へ。 | 畠 奈津子のブログ

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3月最後の日。
サラリーマンにとって、異動や退職の人が多い日でしょう。
私の父親も定年退職後数年間アルバイトのような形で働いていましたが、今日完全退職しました。

ラジオ局の確か営業マンとして働いましたが、実際どんな仕事をしていたのか知りません。いつからか父は心ない悪い人みたいに思ってあまり会話してこなかったし、家で一切仕事の話はしない人です。

社会人の端くれとして早10年経とうとしている私ですが、ここ数年になってようやく何十年と働き続ける父の大変さが少し分かるようになりました。どんな仕事であれ、楽な仕事はないと思います。

昔母が父の職場の人に会う機会があって、父のことを、誰もがキレるところを絶対にキレない人だと言っていたそうです。

温和というか、ただただ何も思っていないのか…(笑)。そういえば、いつもクヨクヨ悩んだり落ち込んだりしているところを見たことがなく、自分なりの息抜き・気分転換が上手で常に楽観的な人だなぁと思います。色々考え過ぎたり心配性だったりする私には、そういうところは似たかったなぁと思います。

そんな心配性な私ですが、大学卒業まで金銭面に関して心配することなく過ごせたのは、父が毎日働き続けてくれたおかげだと最近になって思いました。それまでは金銭面に苦労しないことがたぶんどこか当たり前のように思っていたんだろうし、それは誰のおかげでだとか考えていなかったと思います。大学卒業後も親のスネをかじりつつなわけで、情けない娘だなぁと恥じております。

せめてものお詫びというか、何十年も仕事おつかれさまだったなぁと心から思い、それを何か形にしたかったので、お酒好きな父にお酒をプレゼントすることにしました。

どのお酒にしようかと考えた結果、私の1番好きな麦焼酎の銘柄「兼八」にすることにしました。

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居酒屋さんに行ってもなかなかお目にかかれないお酒のようで、ひさしぶりに自分もちょっと飲みたかったのもあります(笑)初めてこのお酒を飲んだ時、飲みやすいし香ばしい麦の香りが最高で、その初めての昔に飲んだきりですが忘れられない味です。百貨店にでも行けば間違いなく売っているんだろうと思ったら、なんと県内では6店舗の酒屋さんしか売っていない…ということで、ちょっと苦労の末に無事手にすることができました。

ちょっと前までの自分なら、こんなことをする気持ちにならなかったでしょう。最近父との会話も少し増えてきて、自分が思っていたような心ない悪い人ではなく、ただただ気持ちを素直に表現するのが不器用で、シャイで、心の奥深いところで人のことを想う人なんだと気づきました。昔から勉強しろとか私に対して何も言わないし、無関心なのかと思っていたら、昔からどちらかというと体の弱い私の体のことを実は心配してくれていたことも最近気づきました。

今日プレゼントした時も、素直には喜びを表現してはくれなかったけれど、どんなお酒なんだとかどんな飲み方がいいんだとか聞いてきて、なんとなく喜んでくれているのはわかったので良かったなと思います。

明日からの父の生活はどんな感じになるのかまだ知りませんが、今からでも少しずつ歩み寄り恩返し的なことをできればなぁと思っています。

今年はそんな3月最後の日でした。


ではまた。