おばあちゃんの笑顔も


深すぎる愛情も



その煩わしささえも



全部全部



覚えてる






たくさんの おかね と


ありあまるほどの あい をもらっても


わたしはとくになにも返さなかった



それどころか



すきなことを


すきなだけやり


甘えたいときだけ甘え



おばあちゃんが病気になってからは


ろくに顔もださなかった




仮定の話で


もし私がしわしわのおばあちゃんになるまで生きたとして


孫とか

あるいは

孫みたいに思う

ずーっと下の世代の人たちができたとしたら



そのときは



じぶんかってに



その人たちを あいそうと思う



かつて

あの人たちがそうしてくれたように



ただただ


自分勝手に


狂ったように


愛そうとおもう





だいじょうぶ



おばあちゃんの笑顔も


深すぎる愛情も


そのわずらわしささえも


全部全部


おぼえてる