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縁あってお寺に生まれた私。

説明するとややこしいので省きますが、現住職である祖父とは直接の血の繋がりはありません。
でも昔から変わらず、私のおじいちゃんです。
本当に縁としか言いようがない。

お寺に生まれたので、必然的にお寺の行事には小さな頃から参加していました。ごくごく自然なこととして。

でも私の両親は、特に子どもになにかを押し付けるタイプではなかったので、私は今でも無宗教です。

当時も今も、信者さんは顔馴染みの数名のみでした。
けれど、私が小さい頃のほうが、行事ごとは今より活発に行われていたし、なんとなく空気の流れがありました、お寺の中に。(抽象的。笑

私は小さい頃、行事ごとの日になるとはりきって手伝いたがり、せっせとお茶を入れたり、番頭さんのようにお客さんを迎えたりするのが大好きでした。

そしてなによりも好きだったのは、お経の時間でした。

つらつらと読み上げられるお経と御線香の香りが立ち込める中で、目を閉じて手を合わせる。

意味はまったく分からないし、特に興味もありませんでしたが、好きだったのは、その静寂でした。

目を閉じて、すーっと気持ちを整えると、だんだんとお経の声は遠くなり、ぽっかりと静寂に包まれる。私はその宇宙みたいな空間にたった1人でいました。

それは本当に心地の良いものでした。


小さい頃から、それが日常でした。


余談ですが。その癖が抜けないからか、私は神社や仏閣に行って手を合わせても、お願い事をする、というのができません。目を閉じて手を合わせると、ただあの宇宙にいってしまうので。笑
願い事が苦手なのです。強いて言えば、ありがとうございます、元気ですよ(←だれ)ぐらいです。
反面、夫はちょっとひくぐらい(笑)願っています。ブツブツブツブツ声に出ちゃってるよっていう。そして毎朝欠かさず、ご先祖様にお祈りをしています。そこでもめっちゃ願っています。祈っています。信心深い人だなぁ、と感心します。ここでも真逆ですね。

夫婦って、不思議だ(^^)


つづく。