考えさせられた文だったので…
完コピさせて頂きました。



「私は彼のどこが好きなんやろう。」


たとえば
顔がかっこいいから
一緒にいて楽しいから
私と性格が合うから
お金をもってるから

とかの理由もあるかも

でも、容姿が好みやから「好き」は
世界中こんなけ人間おったら
そいつよりかっこいい容姿の人
ぜったい捜せばいてます

性格だってそう

自分と性格の合う人間だって
こんなにたくさんおったら
ぜったい捜せばいてます


並べて比べられるものは
所詮、比べられるものでしかありません。



サン=テグジュペリの
『星の王子さま』
って本あたしすきやねん
翻訳者によって文章が本ごとで
ちがうやつもあるねんけど

王子ときつねが会う話があって。

きつねは王子にこう言うねん。

「おれの目から見ると、
 あんたは今じゃ
 ほかの十万もの男の子と
 べつに変りない男の子なのさ。
 だからおれは、
 あんたがいなくたっていいんだ。
 あんたもやっぱり
 おれがいなくたっていいんだ。

 あんたの目から見ると
 おれは十万ものキツネと同じなんだ。
 だけど、あんたがおれを飼いならすと
 おれたちはもうお互いに、
 はなれちゃいられなくなるよ。
 あんたは、おれにとって、
 この世でたったひとりのひとになるし
 おれはあんたにとって
 かけがえのないものになるんだよ」


知らないものが知りあって、
唯一のものになる。
それが大事やって
きつねは言ってんねん。


そのあとに
王子様が星に残してきたバラについて

「キミがそのバラを愛しく想うのは
 キミがそのバラのために
 時間を無駄にしたからだよ。」

って言うねんな。


バラが綺麗やからとか
バラが高価やからとか
そんなんじゃなくて
「バラのために時間を費やしたから」。
きつねはそこが大事っていうねん。


これって
相手のどういうとこが好き、とかとは
全然違う角度からの「愛」で


結局は

「あなたがあなただから、好き。」

ってことなんやでな。


ほんまにそうやでな
あなたがあなたやから、好き
そうやねん
あの人よりかっこいい人だって
あの人より優しい人だって
めちゃめちゃいっぱいいてんのに

あの人しか嫌と想うのは
あの人があの人やからやねんな
私とあの人が
出逢ってしまったから
唯一無二の存在になってしまったから
恋って苦しいんやでな。


言葉にはできひん何か特別な魅力

「私にとってこの人以上はいてません」
そんなことに
根源なんかなくて
あの人があの人である以上
はっきりといえる根拠のない言葉。



「愛しく想うのは
 時間を無駄にしたから。」


これもまた深くて。


王子様は自分から逃げ出して
しまったのに
バラが恋しくて仕方なかった
でも愛しすぎて
愛し方が解らなくなった


王子様のきもちが解る気がするよ。


愛しくて愛しくてしかたなかったのに
愛しすぎて辛かったねん
愛し方が解らんなってしまったねん
そして2年間
彼のために時間を「無駄」にした。

愛しすぎたから。



「無駄」って深すぎるな。





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