2011.1.22 出港9日目 漁5日目

AM4:00
まだ薄暗い中、起きて海を確認。
風はかなり静かになっていますが、4メートルほどのうねりが絶え間なく
押し寄せてきます(´-ω-`;)ゞポリポリ

時折、船体が横に45℃くらいまで傾くんですが、このJ丸、とんでもなく波に強い!!

おそらく、台風直撃ぐらいの状況でも下手したら沈まないんじゃないか?
と思うほど、安定感があります(笑)

んで、いつものように仕掛けを投入して、8時からモーニングタイム♪
オーナーは爆睡中なので、回収の時間までDVDを見たり、コーヒーを飲んだりしながら朝食作り。
レトルトも底をつき始め、お米も少なくなってきたので、この日の朝食はバターパン(賞味期限切れ)&コンビーフハッシュ。
沖縄県民にはおなじみのホーメルのコンビーフハッシュの缶詰じゃなくてレトルトパックの方を、そのまま食す(笑)

この時の僕に、犬用の缶詰とか渡してたら躊躇なく食ってたと思います(笑)

しばらくして、投入した仕掛けの見回りに行ってみると、旗の動き方が何かおかしい。

注意して海を見てみると、投入した仕掛けの10番目くらいから、潮の流れが逆になってるではないですか(´Д`;)ガーン

外洋の潮の流れはとんでもなく速い(なんせ黒潮ですから)ので、同じ方向へ旗が流れていれば問題ないのですが、途中から逆になる、ということは、
とんでもない速さで旗同士が離れていく、ということです。

これはしんどかった~。
気づいた時点で、逆に流れていた13本を回収したんですが、いつもの移動距離の8倍ほどの航行距離(´△`)↓

そこから、予定通りに流れた旗も回収しに行ったんですが、何回数えても3本足りない・・・。
やっちまった。。
6万強の損失・・・。いやいや、話には聞いてたが、実際遭遇するととんでもないな~と思いつつ、オーナーとプチ喧嘩。
なんせ素人二人だから仕方ない。。

これだけ流れがおかしいと、イカもほとんど獲れず。
が、うれしい漁獲が!!
おそらく、ほとんどの日本人が食べることなく一生を終える幻の珍魚。
イングヮンダルマー(和名:アブラボウズ)が2匹!!
大きさも30㎏オーバー!!一瞬マグロかと思ったんですが、残念。。
と言っても、この魚。

セリに出せねぇ~(;-ω-) =3

なんせ市場流通禁止の対象魚。
その主成分はグリセリン(笑)
人間が消化吸収できない油なので、大量に食べると自分の意志とは関係なくお尻から、油が出続けます(笑)

少量を食べる分には問題なし?です(笑)
ただ、味はめちゃくちゃ旨い!!
焼くと脂の乗ったカルビ、刺身だと寒ブリっぽいですね!
漁師に知り合いがいる人はぜひ一度食べることをお勧めします!(勧めていいんかな?)くれぐれも、食べ過ぎないように。

この日は、結局12匹程のイカちゃんゲットで回収も早かったので、21時には作業終了してました。

やはり、みんなこの潮の流れにやられたらしく、漁場の変更を無線で会議。
明日はもう10日目。大東島周辺へ戻るのかと思いきや、まさかの北上(笑)

早く帰る、というモチベーションはこの時捨てました(笑)
エガちゃんDVDに癒されながら、この日は早々に就寝。

翌朝に備えます。

それでは、続きは次回に。

しばらく放置すみません。
いろいろと事情があり手つけれませんでした・・・。
それでは続きをどうぞ☆


2011.1.21(木) 出港8日目 漁4日目

AM4:30
起きて海を見ると、やっぱり海はご機嫌斜め。
夜寝てる間から、船が大きく揺れだしていて、一時間おきに目が覚めて、少し寝不足を感じながら、仕掛けを投入しようか迷っていたところ、先に漁を開始していたにーにーとNさんの無線のやり取りが。
僕らの船は無線の感度が弱いので、雑音混じりに話を聞いていると、風が予想以上に強すぎて、仕掛けを投入しては見たけど、旗が確認できないから、回収できない、何本か行方不明、とのこと。

これを聴いた瞬間、この日の漁は終了。終日太平洋上で待機することになりました。
究極の暇な時間、再来です( ̄ロ ̄lll)
まぁ、ほとんど最初の頃の待機と同じ感じなんで割愛します。

と、今までの日常生活からかなりかけ離れた生活を過ごしていると、心境の変化というか、この生活への考え方、時間との付き合い方が大きく変わってきました。

基本的に、仕事に使う以外で体力はなるべく温存する。なので、体温が奪われる真水での入浴を最初にやめました。次に、ちょっとした空き時間はすべて睡眠へまわす。
海の状況によっては、2日ほどまともに眠れないと言うこともあるので、眠れるときは極力寝るようにしてました。
で、最大の変化は食事。
めんどくさいから、と言う理由で一日一食にしていたんですが、この頃から、予定していた日数をオーバーすることが確定。
食料は生と直結するため、余分に積み込んでいましたが、今後の長期化も想定して、一食の量も制限していくことに。最終的に、丸一日、チーズと食パンで乗り切るような日も出てきましたが、苦にならない自分に驚きました。
極限の生活の中で、「欲」と言うものが限りなく削ぎ落とされ、無に近い状態になってくると、日の出とか星空とか真っ青な水平線を見る、と言う行為が、すごく新鮮になってきて、これが最大の娯楽になっていました。

今振り返ってみると、脳が生活をするためと言うよりは、生き残ると言うことにシフトしたんだと思います(笑)
考えてみるとほんとにサバイバルやってましたから(笑)

この日は結局漁を開始して初めて18時間ほど眠りに落ちました。
翌朝からは波は高いものの風は弱い状態だったので、漁再開します。

続きはまた今度。

2011.1・20(木) 出港7日目 漁3日目

AM4:30

だんだんと要領もよくなってきて、起きると同時に仕掛けを投入。
だいたい2時間ぐらいで仕掛けを入れる作業が終了するので、朝の8時~11時位まではゆっくりとコーヒーを飲んだりタバコを吸ったりと、ようやく気が抜ける時間が出来てきました。

しかし、ここまで荒天が続いていた太平洋が、この日は初めて穏やかな顔を見せてくれました。

無風・晴天・ベタ凪と最高のコンディション!
仕掛けを上げるまでの休憩中、エンジンを止めて、太平洋を漂いながら、海を眺めていたんですが、見渡す限りの大海原・水平線と空の境界がわからなくなるほどの蒼い世界。
そして、今まで体験したことのない静寂。
静か過ぎて、耳鳴りで耳が痛くなる、と言う変な体験もしましたが、この日の海は一生忘れないと思います。

ただ、「嵐の前の静けさ」とはよく言ったもので、この日を境にしばらく大荒れな日が続きます。

いつの間にか眠りに落ちてしまい、オーナーが途中まで仕掛けを上げていましたが、14時ごろから選手交代。

そこから、夜までひたすらつれない時間帯が続き、気がつくと22時前。
残りの旗3本を残して、釣り上げたイカはここまで3匹・・・。
20時間ほど仕事して、ここまで成果が上がらないと、若干へこみます(笑)
まぁ、これも漁の醍醐味だろうと言い聞かせ、最後の旗を上げようとすると、久々に
イカの感触!
ワイヤーを上げてみると、見事に3匹ゲット!!
2匹目まで順調に引き上げて、3匹目を船に手繰り寄せてるときに、オーナーが一言。

「あ、サメいるから」

・・・(ー△ー;)エッ、マジ?!!!

水面を見てみると、漆黒の海面に、おなじみの黒い背ビレがちらほら。
しかも、でけぇ!!
いやぁ~、水に手入れたくないなぁ~。。。
と、思いつつも背中に刺さるオーナーの氷の視線・・・。
サメさん、イカ食いに来てっから、むしろ触れる距離。

もう、ぱくってやられたら、病院だろうな~。太平洋だから、ドクターヘリか?
とか思いつつ、意を決して体の左半分を船外に乗り出して、イカを捕まえたんですが、サメさん、俺の左手の真下をスゥー、っと華麗にスルー。(゚д゚)ァラヤダ

いや~、確実に寿命が縮みました・・・。

けど、無事イカをゲットして、この日は終了。

海はまだまだ穏やかで、ふと空を見上げるときれいな満月が。
そういえば、大潮だったな~、などと考えながら、月明かりの下でタバコをふかし、大昔の人も同じ夜空を見てたんだろうな~、と考えるとなんだか感慨深いものがありました。

昼は青の世界、夜は漆黒の中にきらめく月光と星の瞬きの世界。
特に夜は白と黒のコントラストがとても綺麗で、クリスチャン・ラッセンの絵画の中に迷い込んだような、なんともいえない高揚感がありました。

この日は結局、6匹止まり。
頭の中で、モンゴル800の「月明かりの下で」が流れる中就寝しました。

ようやく折り返しですが、明日は見事に大荒れのため、漁は出来ず・・。
そして、現在地は奄美大島から真東に320マイル・沖縄本島までは440マイルと
よくわからないポジショニングですが、確実に鹿児島のほうが近くなってます(笑)


それではまた次回。