明けましておめでとうございます。

本年も宜しくお願い致します。

 

2019年は新しい元号になったり、消費税率の引上げが予定されていたりと、過渡期になりそうですね。

 

年が明けたら税務に携わる人間は確定申告モードに入る訳で、これからしばらくは確定申告の基本的なことですが「あれ?」と思う点について書きたいと思います。

 

「確定申告」と「還付申告」という2つの用語をよく耳にしますが、厳密な意義は次のとおりです。

 

まず「確定申告」の意義ですが、「所得税及び復興特別所得税の確定申告の手引き 確定申告書B用(以下、「確定申告の手引き」と言います)」によると、

(1)「所得税等の確定申告は、毎年1月1日から12月31日までの1年間に生じた全ての所得の金額とそれに対する

  所得税等の額を計算し、申告期限までに確定申告書を提出して、 源泉徴収された税金…などとの過不足を

  精算する手続です。」

  とあります。

 

一方、「還付申告」の意義ですが、タックスアンサー(よくある税の質問)No.2030によると、

(2)「確定申告書を提出する義務のない人でも、給与等から源泉徴収された所得税額…が年間の所得金額につ

  いて計算した所得税額よりも多いときは、確定申告をすることによって、納め過ぎの所得税の還付を受ける

  ことができます。この申告を還付申告といいます。

  還付申告書は、確定申告期間とは関係なく、その年の翌年1月1日から5年間提出することができます。」

  とあります。

 

(1)の最後に「過不足を精算」とあり、(2)に「確定申告をすることによって納め過ぎの所得税の還付を受ける」とあることから、還付申告は確定申告に含まれることが分かります。

何も、税金を納付する(既に源泉徴収された税金に不足がある)だけが確定申告ではないということです。

 

一度でも還付申告をしたことがあるならご存じだと思いますが、「還付申告書」という特別な書類があるわけではなく、税金を納付する場合も還付を受ける場合も同じ「確定申告書」を使用するという点をまずご説明しました。

 

(1)、(2)に出てくる「源泉徴収」というのは「天引き」のことですね。

サラリーマンの方は毎月の給料から所得税が引かれていると思いますが、これが「源泉徴収」です。

先日のブログでも書いたとおり、確定申告(還付申告)をすべき事由がなければ、年末調整をして終了ということになります。 

 

(2)の中段に「還付を受けることができます」とあるので、還付申告は義務ではなく任意です。

確定申告をすれば税金が戻る方(=還付申告ができる方)として、上記「確定申告の手引き」と「タックスアンサー」にそれぞれ同様のことが書かれているのですが、主なものとしては

①多額の医療費を支出したとき

②特定の寄附をしたとき

③住宅ローンを組んで、マイホームを取得したとき(1年目のみ、2年目以降は年末調整で可能)

④年の中途で退職し、その後就職しなかったとき

となっています。

 

①は医療費控除、②はふるさと納税の普及により適用を受ける人が多くなりました(住民税のワンストップ特例を受ける場合には還付申告は不要)

③に限らず、年末調整で控除証明書(生命保険料控除証明書等)の提出を忘れた場合でも還付申告することは可能です。

 

今回のテーマについて、一番重要だと思っているのは還付申告の期限です。

(2)の最後に「還付申告書は、確定申告期間とは関係なく、その年の翌年1月1日から5年間提出することができます。」とあります。

 

「2016年(平成28年)の医療費控除を受けるのを忘れていたのですが、まだ還付申告はできますか」という質問を受けることがありますが、この答えはもちろん「YES」です。

「5年間」とあるので、これは特に考えなくても分かります。

 

少し難しいのは「今日(平成31年1月10日)還付申告するとしたら、平成何年のものまでできますか」という質問です。

(実際に、「4~5年前の国民年金の控除証明書を年末調整の際に提出し忘れたので、還付申告をしたい」という問い合わせを受けたことがあります)

 

この時期になると確定申告期限ばかりに意識が向いてしまうので、「3月15日」を基準に考えてしまいますが、上記で述べたとおり還付申告の起算日は「確定申告期間とは関係なく、その年の翌年1月1日」です。

(税金の納付になる方は2月16日~3月15日(今年は2月18日~))になりますが、2018年(平成30年)の還付申告はもうできるということです)

 

例えば、2013年(平成25年)の医療費の領収書があった場合、この還付申告は2014年(平成26年)1月1日から行えるので、ここから5年だと2018年(平成30年)12月31日が期限ということになります。

本日は2019年(平成31年)になってしまっているので、2014年(平成26年)以降の控除証明書・領収書等に係る還付申告なら可能ということになります。

 

3月15日を起算日としてしまうと1年間違う可能性があるので注意が必要です。

 

参照:所得税等の確定申告とは(平成29年分)

     確定申告をすれば税金が戻る方(平成29年分)

    還付申告(タックスアンサー)