入部してから合奏の見学までを前回書きました。今回はその続きからです。
(まだ見ていない人はリンクからどうぞ)

相変わらず楽器も持てずに、ひたすら部活の時間2時間をマウスピースに息を入れるだけの日々が続き、短い時間ながらも先輩に見てもらいながら、ようやく音が出るようになってきました。

音が出て音階がなんとか吹けるようになるまでに、1ヶ月くらい掛かったと記憶しています。

その間、夏休みに入り、コンクールをダメ金で終え、束の間の休息…。と行きたいところでしたが、夏休みの終わりにパレードの参加を控えていたので、そうも言っていられません。

それに合わせてなのか、先輩から、「楽器つけて練習しようか。」と言ってもらえ、ようやく念願の楽器を手にすることができました。

渡された楽器の入ったケースを渡され、中を開けてみると、あれ?何か違うぞ…。と違和感を覚えました。

私に渡されたのは、トランペットではなく、コルネットでした。(画像参照)

私は身長が当時から170センチを越えていて、体格もガッチリしていたので、先輩から持ち方を教わり、鏡に映った自分を見て、素直に「ダサっ…。」と感じてしまいました。

当たり前ですが、各楽器には本数に限りがあり、トランペットは3本しかなく、それらは当然先輩達が使っていたので、下級生は残りのコルネットを使わざるを得ないと言うことです。

(※トランペットには、コルネットを含め色々な種類があり、それぞれがちゃんと役割を担っていて、どれも立派な楽器です!当時は若く、それを知らなかっただけなんです。)

楽器を持たされてからは、コンクール直前は完全放置プレイを決め込んでいた先輩も、人が変わったように親切丁寧に各部位の役割、運指、音の出し方を教えてくれ、ようやく、「みんなで音楽を創っていく」第一歩を踏み出せたような気がしました。

パレードでの演奏曲は、ミュージクエイト編曲の、
・スポーツ行進曲
・鉄腕アトム
だったと思います。

楽譜を受け取り、いざ練習!と思ったものの、そもそも楽譜が読めない。何が書いてあるかわからない。分かったとしても、何番ピストンを押せば何の音が出るかも勉強中。今となっては初見で吹けるレベルの優しい楽譜も、当時の私にとっては暗号解読レベルの難しさでした。しかもパレードでは楽譜を見るわけにいかないので、自分のパートを暗譜しなければなりません。

それでも何とか吹けるようになろうと先輩に教わりながら必死に練習しましたが、現実は厳しいもので、顧問から、「このままだと間に合わないな。」と、諦めの言葉が。さらに、「もしかしたら音楽向いないかもしれないな。」と言われてしまう始末でした。

それに更に追い討ちをかけるかのように、顧問から言い渡されたのが、プラカード持ち。体も大きいし、元気がいいからとは言っていましたが、結局のところ、演者として使えないからプラカードでも持たせとけてな具合です。

頭の中に描いていた、自分が堂々と楽器を吹いている姿が脆くも崩れ落ちた瞬間でした。

そして、本番に向けての行進の練習も本格的に始まりましたが、プラカードがわりにモップを持たされ、先頭をただただひたすら歩き続けることしか出来ず、悔しさと恥ずかしさで一杯でした。

そしてそれは、本番でプラカードを持って沿道の観客に見守られながら歩いていた時も変わらず、終わった後の達成感なんてものは微塵もなく、虚しさだけが残った、本番デビューとなりました。