騙した相手が
「騙された」
とすら
気付かない
そんなペテンを仕掛ける
それが
一流の詐欺師である
前から
気にはなっていたんだけど
食わず嫌いならぬ
読まず嫌いだった作家のひとりが
道尾秀介さん
確か
何かの賞を取った作品が
『月と蟹』
っていうタイトルで
勝手に
昔教科書に載ってたような
暗~い
純文学
みたいなイメージを持ってて
私は
あんまり難しい本は読まなくて(というか読めない)
有名な賞で例えるなら
芥川賞より
(受賞作を読んだことはあるんだけど
なんかいまいちもやもやする感じ 笑)
直木賞受賞作のほうが好き
つまり
いわゆる大衆文学ばかり読んでるもんだから
勝手なイメージだけで
敬遠してたんだよね
でも先日
なんとなく気が向いて
道尾さんの本を一冊買ってみた
『カラスの親指』
このタイトルからして
なんか気持ち悪い
暗い話なのかな
なんて思ってたんだけど
あんた
おったまげたよ
\(◎o◎)/
すっっごく
面白かった!!
(o^o^o)
騙されて騙されて
また
騙される!!!
(○_○)
道尾さん
すげーよ!!!
例えば
騙されるというか
仕掛けが凄い
ってことで有名な
乾(いぬい)くるみさんの
『イニシエーション・ラブ』
っていう作品があるんだけど
確かに
最後の一行で
ぎゃあ
\(◎o◎)/
ってなるの
もう一回
読みたくなるの
その仕掛けというかトリックの発想は
凄い
ただ
物語自体は
淡々と日常が綴られているというか
やっぱり
トリックありきというか
それがメインの作品なんだと思うんだよね
でもね
道尾さんの物語は
例え仕掛けが無くても面白い
って言ったら変だけど
その仕掛けもさることながら
物語自体が
凄く面白いの!!
そして
終盤では
思わず涙が…
道尾さん
あなた
一流の
詐欺師だよ
『カラスの親指』
内容(「BOOK」データベースより)
人生に敗れ、詐欺を生業として生きる中年二人組。ある日、彼らの生活に一人の少女が舞い込む。やがて同居人は増え、5人と1匹に。「他人同士」の奇妙な生活が始まったが、残酷な過去は彼らを離さない。各々の人生を懸け、彼らが企てた大計画とは?息もつかせぬ驚愕の逆転劇、そして感動の結末。「このミス」常連、各文学賞総なめの文学界の若きトップランナー、最初の直木賞ノミネート作品。第62回日本推理作家協会賞受賞作。