「いらっしゃい、いらっしゃい!クッションは要らんかね?」

私は足を止める。
私が足を止めたのは、なにもラジオから流れる声に引かれたからではない。
クッションのポップを見たからだ。

『 これはストレス緩和用のクッションです。
イライラした日に、このクッションを胸の前に持っていると、相手と衝突した際にワンクッションになります。』

帰り道、私は胸の前にクッションを持って歩いていた。