きっと私達は似た者同士で、
でも一番遠い存在なんだと思っていた。
私には彼が必要で大切で、
でも何を考えているか分からなかった。
お互いが引き留めれないことを知っている。
愛する人を楽にしたいと思ってる。
あぁ神様。もう少し。もう少しだけ。
「私は、あなたに会えて幸せでした」
あぁ。
どうか、どうか。
彼を包む全てのもの達に願う。
彼に 私の死が 少しでも優しく伝わりますように。
私のいない世界が、彼を優しく包んでくれますように。
そして、彼の背負っているものが少しでも軽くなるように。
彼は涙を流しながら、苦しそうな顔で息を止め。
一瞬下を向き、小さな嗚咽の合間にまた小さく息を吐いた。
握り合った私の手が、どんどんと薄くなっていく。
さようならは言わない。
さようならは言わない。
愛してる。愛してる。ありがとう。愛してる。
温かい言葉だけを彼に。
最期に、精一杯の笑顔と祝福を、彼に。
てのひらで頬を撫でる。
「兵長 . . . 」
私がそっと微笑むと最後に彼の涙に触れて消えた。