素人古民家再生への4ヶ月目の思い。 | 似顔絵とちんどん屋の なるみ堂

似顔絵とちんどん屋の なるみ堂

兵庫県の市川町にある古民家で似顔絵とちんどん屋をはじめました、なるみ堂です。

ちんどん屋のなるみ堂一座、似顔絵のなるみ堂創作工房の紹介をしていきます。

関西一円どこでも!よんでいただければお邪魔します。

素人古民家再生で、材料費、上下水道(汲み取りのままですが)開通、ガス工事を含めてだいたい70万くらいになっています。

あきさん、子どもたちに働いてもらった時間は115時間。私が働いた分がもっとあるでしょうが、工賃として考えるとかける1日約1.5万と考えると、一けんの古民家補修に200万から300万はかかるのが相場のようですねぇ、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、


ほかで働く時間も削って、古民家に費やしていましたが、お金に換えがたい時間ではありますが、こんなにお金がへっていくことになったということに、正直驚いています。
自分の幸せの追求、学びと暮らしの一体に満足していますが、そうすると消費過多で、社会に還元できていない気がしてしまいます。

これはこういう学びで、これからシフトしていくんだろうかなぁ。なんて思います。

正直、人とかかわるより土を練って壊れた壁が直っていくことのほうが好きで好きでたまりません。

そんな自分の好きを今になって気づいていますが、それを生かして生きたいです。せつな願いだな。




さて。

この画像を見て、もしプロの現場監督ならどこが間違っているか、10個は上げられる!そうですがいかがでしょうか。。。

まず、1 服がだめwww(ひらひらしてたら引っかかって危険)

2 靴がだめ!!!(スリッパじゃん)

3 2メートル以上の高さでは足場が必要(微妙な体重の移動でダイジョブなんだけどさぁ)

4 2メートル以上の高さの作業では安全帯の着用は義務付けられています(だそうです)

5 ヘルメットの着用もしていません(土がこぼれて髪の毛の間に入り込む以外になにか?)

6 ほか。


なに?なにがだめ?出来るじゃん。がんばれば。

でもこうした古すぎてぼろぼろの建物は、たいていの職人さんに言わせるともう壊したほうが言い、という意見になってしまいます。

この屋根も下地が木ではなく、竹を編んだものなので、足場が不安定でもう補修が厳しいとか。

近所の人の言葉によると、この納屋がこの家の敷地内では一番古いようで、瓦に「文久3年」と銘打ってありました。

でもその年に建てられたのでなく、リサイクルかもしれませんが、吉田松陰などが活躍した時代のようで、土壁の崩した中に時代が香るようです。




さてさて。


台風が通り過ぎ、一部ルーフィンガめくれてしまいましたが、やはり瓦が乗っているほうが重さがあっていいかもしれません。



瓦も、エンド瓦と呼んでいる端っこに使う瓦でないと、あんな風と雨では土が削れてしまうことがわかりました。



また入り口付近に前に壊した土塀の土を見かけては、穴の開いた土壁を補修したくなり、泥団子を練ってはへり付けながら考えました。

お金が減っていくことに眼をむければ、切なくて悪いことのように思えてきます。でも今までなぜこんなに「あった」のか?今まではどういうお金の使い方をしてきたのか?
田舎暮らしをして、畑があって、広くて、落ち着けて、アトリエもあり、無料で手に入る素材で補修したりもできて、一緒に家作りをがんばれているというのは「夢」じゃなかったんだろうか・・・。これが現実で、喜びであるはずが、いやはや人間というやつは次から次へと欲望がわいてきやがるものよ…

もっと見てもらいたいとか、評価がほしいとか、一緒に手伝う人がもっとほしだとか、収入がほしいだとか。
子どものお弁当が適当になってまで土壁作って、「子どものお昼ご飯のわくわく」とか「子どものほうからの要求はどんなものか」とか聞いていなかったなぁ、と反省したり。

もしかしたらもっとほめられたいのかもしれない。それは親からもっとほしいと思っていたtものかもしれない。その評価主義、成果主義はそこから来ているかも知れず。

また初めてのことで不安が高まっているから、否定的な面に眼が向いているかもしれない。

いや、この素人でも出来るか?古民家再生、の命題の本当の意味や伝えたいことやわくわく、というものは、そう「土台」「足場」のないところでも、そこから作る。それを踏み台にして一歩、ボソッと抜けるかもしれない不安感をまたどれくらいの体重移動で、材料で、乗り越えられるか?その心理的経済的計算。

そういうものが楽しいわけで。

誰にほめられようとも、けなされようとも関係ない、なんともいえない冒険とも言えようこと。

「いやー勇気があるね」「参りました」
いわばそういう声が自分への賞賛だったりするんじゃなかろうか。

うむ。