初版5000部、印税10%。
2003年。23歳の時に商業出版の話をいただいた。
「職業・作家」子供の頃から1番の憧れだった。

きっかけは、大学生の頃から書いていたブログのアクセス。
出版社の週刊誌の編集部の方から連絡が来た。
女性の日記でヒット作を出した編集者さんを紹介された。

大学生時代のアルバイト、インターン、就職活動の面接、当時付き合っていた恋人に言えなかった切ない本音。
そして新卒で入った職場でナンバーワンに駆け上がった富裕層ビジネス。

完全ご紹介制の世界。
お客様は超一流の時代の寵児たち。
自己流営業を常にアップデートし続ける毎日。
ごく限られたマーケットで当たり前のことだけをしていては10年20年の先輩に追いつけない。

「原稿は出来上がっている。ブログを抜粋するだけで本が完成する。」

実際に著者になる夢を叶えられることになった瞬間、目立つことのデメリットの方が大きく感じた。自分の書いたものが残る現実が見えると、急に一気に怖くなった。
出版企画を白紙に戻してもらい、ブログは綺麗に消した。

それから、名前を出さない「匿名」で生きていこうと覚悟を決めた。