うつ&糖尿病持ちでも楽しく生き…のmy Pick
妻に「もう無理」と連呼した後
妻が会社に連絡してくれました
自分で電話を掛けられる状況ではありませんでした
とにかく
息をするのも苦しくて
会社のことを考えると
吐き気がしてきます
妻からの「病院行ったら?」
と言う言葉に
「うん」
と即答しました
基本的に病院は好きではないので
普段なら
「うーん…」
とお茶を濁して終わりなのですが
自分でもやばいと思ったのか
二つ返事でした
病院に着くと
顔馴染みの看護師さんから
「どうしたの? 何かあった? 」
と聞かれました
診察予定日ではないし、担当の先生ではない曜日だったためです
「会社に行ったんですけど、気持ち悪くなっちゃって帰ってきちゃいました」
「あら…そう…わかりました。今日は◯◯先生だけど良い? あと混んでいるから時間が掛かるかもしれない」
演技ではない本当に心配している顔でした。
それほど顔色も悪かったのでしょう
妻からも「顔色が白かった」と後から言われました
少し待つと順番が来て
女の先生が診察室にいました
少し訛りのある話し方で
親しみやすい感じでした
腰も低くて笑顔で
話しやすかったです
この先生が今の私の担当医です
話をちゃんと聞いてくれて
「ゆっくり話して下さって結構ですよ」
と気持ちを落ち着かせてくれました
話終わると
「よくお家に戻りましたね」
でした
そうなんです
前回、同じように波が来た際には
数日間家に帰らず
捜索願いを警察に出される程でした
今回もいなくなりたかったのを何とか耐えて家に戻った事を
先生は褒めてくれました
「カルテ読ませてもらいましたけど、前回はどこかに行ってしまったみたいですけど、今回はちゃんと家に戻ったということは、それだけあなたが成長している証ですよ」
「だから、心配ないですよ。少しお休みしましょう」
最初は腰の低い笑顔の優しい先生に見えましたが
違いました
頭がかなり切れる人だと思いました
私の通院歴は
10年近いので
カルテも結構な量です
それを短時間で読んで
私の話を聞いて
即座に的確に私の心を落ち着かせました
「ちょっとボケーっとしてて天然っぽいけど
実はものすごく頭が良くテストの点もトップクラス」
みたいな人です
(そういう人いますよね?)
先生曰く
「ちょっと、いきなりハードル高めに設定しちゃったのかもしれませんね」
つまり
前回も体調を崩して退職して
通院して再就職という形になったのですが
「まだ治り切ってないのに
調子が良いタイミングで
就職活動して、うまくいっちゃったから
急な変化に耐えられなかったのかもしれませんね」
ということらしいです
たしかに前の先生の時に
先生には結果だけ報告して
「調子は良いです」
と言うだけで薬を貰って帰る
だけでした
なので
「前の先生も調子が良いから無理に止めるのも良くないかなあと思ったのでしょう」
とのことです
しかも
就職後は土曜日しか通院出来なかったので
(会社に内緒のため平日は無理)
担当医が変わっていました
その時は
「もう治ったようなもんだから、薬さえもらえればいいや」
くらいに思ってました
それが良くなかったのです
もう治ったと思っているので
薬を飲まなくても平気だから
通院しなくても大丈夫アピールをしていました
そりゃ、土曜日の先生も焦りすぎだとは思えないよなぁ
と納得しました
それから先生と話をする中で
ひとつの答えが見えました
「うつ病は治らない」
です
良くはなるけど、再発はする
って事です
だから
「付き合う」
しかないんです
気分が落ちないように
工夫して生活するのです
「財布にお金を入れていたら
何か知らないけど使っちゃう
だから
財布にはあまりお金を入れない」
みたいなもんです
1人でぼーっと考え事しちゃうと
気分が落ちちゃうから
なるべく1人にならない
とか
1人の時は
好きな音楽を聴く
とか
色々なやり方があります
だから
最初のステップは
「うつ病を受け入れる」
ということでした
先生曰く
「受け入れましょうって言われても、なかなか受け入れられるものじゃないので、難しいんですよ」
とのこと
私は診断されたからうつ病だと思ってました
しかし
今は違います
ちゃんと色々調べて
色々な気分の落ち込みを経験して
うつ病を少しは理解できました
その上で
「ああ、やっぱり自分はうつ病なんだ」
と認識しました
初診から数年経ってやっと受け入れられたのです
すると少し楽になりました
どこかで自分がうつ病だという事を
否定したがっていたように思います
それが無くなったからなのか
肩の荷がひとつ減った感じです
それから色々と
薬を変えたり
薬の量を変えたりしながら
今日まで生活してきました
今は調子が良いので
逆に
「調子が良い時ほど注意しなきゃ」
と慎重になります
色々な先生に診てもらいましたが
今の先生が一番合っていると思います
でも
他の先生が悪かったのではなく
私が受け入れられていなかったから
うまくいかなかったのだと思っています
(人との出会いはタイミングだと思いますが、良い出会いは全て良い出来事から生まれるものではないと知った40歳…遠回りの人生…これもまた人生…何か昭和の歌謡曲みたい…)