韓国シネマ留学)「特別市民(특별시민)」 | なりあやの韓国シネマ留学記

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2017年、3度目の韓国留学。
ソウルの大学院で映画を勉強します!

本物の大統領選で盛り上がってる裏で、先月末、選挙ものの映画「特別市民(특별시민)」が公開されました。今年に入ってずっと、実社会の方が映画よりドラマチックなせいで、映画はいまいち盛り上がらず。「特別市民」も、かなりおもしろいと思うけど、観客動員はのびず。130万人突破してるからまぁまぁやけど、平時なら300万人くらいは入ったんじゃないかなぁ。

 

 

主演はチェ・ミンシク(최민식)。わが東国大学の先輩であります照れ

 

なんでもやれちゃうよね。今回は、ソウル市長役。例にもれずはまってます。目をつぶれないほど汚いところも、それでも周りを魅了してしまうカリスマも。

3選に挑む、選挙戦をめぐっての攻防が描かれてます。

 

ソウル市って、正式にはソウル特別市なんですよね。

だから特別市民。かな?ほかの意味も込められてると思うけど。

映画関係者によると、ハングル4文字のタイトルがヒットしやすいそうです。국제시장(国際市場)とか。

 

ライバル候補は、脇役で人気の女優ラ・ミラン(라미란)が演じてるんですが、この役、偶然なのか、実際の大統領選のシム・サンジョン(심상정)候補とかぶってる。

 

映画でも、実際にも、韓国の選挙って、日本に比べて候補者の家族が前面に出てくるんですよね。ラ・ミランも、シム・サンジョンも、好青年(?)の息子が出てきて母を応援する。

 

前職新聞記者のわたしとしては、ムン・ソリ(문소리)演じる記者にやっぱり感情移入しちゃいます。特ダネ記者なんやけど、正義感とかは感じられない、気持ち悪いけどリアルにいそうな記者(笑)終始、いやーな感じで口が曲がってて、目も笑ってるようで笑ってない。さすが。

 

正義は勝たない、という、後味はよくないけど、でも実際そんなもんやと納得もしてしまう内容。

 

韓国では日本に比べて、報道や政治への不信感が高い気がします。

前回の大統領選の結果についても、本当はムン・ジェイン(문재인)が勝ってたんではと思ってる人、けっこういる。

 

日本の報道や政治が信用できるという意味ではなくて。

先月、北朝鮮のミサイル実験で東京メトロが止まったなんてのは、ちょっとやりすぎかと。

その日はよりによって日本の携帯を放置してて、母からの電話に夜まで気づかず、超心配されました。全州国際映画祭で平和な時間を過ごしてたので、こっちがびっくり。

 

この映画がリアル韓国の選挙とは思わないけど、例えばネットの検索順位を上げるための動画の悪用とか、ありがち。とにかく日本に比べてネット社会です。適度に活用はしても、あんまり振り回されたくないな~と思う今日この頃です。