お立ち寄りありがとうございますニコニコ

 

千葉の停電のニュースを見てると去年の北海道地震を思い出します。
 
幸い我が町は半日ほどで復旧しましたが、電気が通ったときの安堵感は忘れられません。
 
天災は忘れた頃にやってくると言いますが、防げることもあったかも、と思える
 
「三陸海岸大津波」を読みました。 実はこの本は自戒を込めて3月12日から読み始めました。
 
なので大分忘れているところもあります^^;

内容紹介(アマゾンより)

あの日を忘れない。
歴史の学ぶ。いまこそ読みたい警告の書。
「今も三陸海岸を旅すると、所々に見える防潮堤とともに、多くの死者の声がきこえるような気がする――吉村昭(2004年記)」 

アマゾン2011年上半期Booksランキング ノンフィクション部門の第1位。

 

この本を読めば、あの3・11の前に多くの人に読んで貰っていれば、と思ってしまいます。

 

明治29年と昭和8年の地震の記録が詳しく書かれています。どの年も異常な豊漁や

 

井戸が渇水するなど前兆はあったんですね。

 

昭和8年の地震は3月3日の午前2時。寝静まってるところへ大津波が来ます。

 

地震の後、避難した人も居たのですが、老人達が「冬期と晴れの日は津波は来ない」という

 

言い伝えを口々にしたために多くの人は布団に戻ったんです><

 

明治の津波は活かされてないやん! 非科学的で楽観的なアドバイスは危険やなぁ・・・

 

本の最後には遺族の作文が載っています。吉村先生は本のタイトルを「波の壁」と

 

考えてたけど、取材をするにつれ「三陸海岸大津波」とされたそうです。

 

そうそう、波は50mの高さまで来たんですよ。崖を50mの高さまで物凄い速さで駆け上って

 

来るんです。他にもアラスカの500mの津波にも驚いたわ。ディープインパクトのラストだわ。

 

ここでは書ききれない渾身のドキュメンタリー作品です。

 

 

 

内容紹介(アマゾンより)

肺癌に侵され激痛との格闘のすえに逝った弟。強い信念のもとに癌であることを隠し通し、ゆるぎない眼で死をみつめた感動の長編小説。

 

 

私の父も肺がんで亡くなりましたので読むのが辛かったです。

 

吉村先生と弟さんの関係は他人からは想像出来ないほどの強いものなのです。

 

先生ご自身が結核の手術で生死を彷徨った時に弟さんが下の世話までして支えて

 

くれたのです。弟さんに癌だと言うことを悟らせないために嘘の上塗りをする生活。

 

先生自身も体調を壊していきます。 痩せ細った弟が激痛に耐えかねて「兄さん、助けて」と

 

言う場面は涙が出て来ました。 辛い反面、助け合う兄弟愛が羨ましかったです。

 

 

敵討 (新潮文庫) 敵討 (新潮文庫)
497円
Amazon

 

2編の短編。 仇討ちって時代劇と全然違いました。 10年、20年と当てもなく相手を探す

 

日々。初めはやる気満々でも金銭的にも精神的にも疲弊してゆきます。

 

SNSなんてありませんから、人捜しって大変>< 仇討ちを果たしても背中から切ったのでは?

 

と奉行所で取り調べ受けたりします。 その後、遊女で憂さ晴らしした時の梅毒で死にます。

 

ふんだりけったり、の敵討ち><

 

もう一つは幕末の仇討ち、江戸時代は侍の鏡なんてもてはやされても維新後はただの殺人。

 

幕末、藩もいざこざで父母幼い妹までが惨殺された主人公は明治になってからも

 

犯人を捜します。立派な役人に出世していた犯人を短刀で殺します。

 

牢獄に入った彼を支えた人が山岡鉄舟。 恩赦で出て来た後は結婚し幸せに暮らしました。

 

これが本当の話だから、驚きというか人生って何?って思わされたわ。

 

 

今読んでるのがこれ^^ 高熱隧道(ずいどう)

 

内容紹介(アマゾンより)

黒部第三発電所――昭和11年8月着工、昭和15年11月完工。人間の侵入を拒み続けた嶮岨な峡谷の、岩盤最高温度165度という高熱地帯に、隧道(トンネル)を掘鑿する難工事であった。犠牲者は300余名を数えた。トンネル貫通への情熱にとり憑かれた男たちの執念と、予測もつかぬ大自然の猛威とが対決する異様な時空を、綿密な取材と調査で再現して、極限状況における人間の姿を描破した記録文学。

 

この本、食事前に読まない方がいいかも(-_-;)

 

トンネル工事で岩盤が100℃以上だとダイナマイトが自然発火して爆発するんです。

 

掘ってる人、暑さよけに水を撒いてる人がバラバラに・・・それを組み合わせて縫って

 

蓆(むしろ)に包んで遺族にわたさなければなりません。恐怖に青ざめる技師や工員達。

 

色々と試行錯誤しても火薬を設置するの怖いよね・・・私には絶対無理(>_<)

 

 

それ以前に黒部の峡谷をセメントや食料を50kg背負って運ぶ背負子さんの落下事故が

 

起きます。(山岳の転落事故の遺体の凄さは漫画の「岳」でも描かれてましたよね・・・・)

 

よく、耐えて工事したなぁと驚きしかありません。今なら考えられない労働条件です。

 

こういう無名の人達のお陰で今の生活があるんだなぁと感謝と反省。

 

 

吉村先生の綿密な取材による小説(というより記録)は殆どが真実だから読んだ後に

 

どっと疲れるんです。でも知らなかったら自分が恥ずかしくなるような、そんな感じで

 

また読んでしまいます。 「三陸海岸大津波」はもう一度読もうと思います。

 

 

 

友人が貸してくれました。樹木希林さん好きだから面白かった。

 

 

樹木希林さんの名言集。人と比べることの意味の無さや物を大切にするシンプルな生活。

 

こんな風に生きられたらいいなぁと、つい自分と比較しているお馬鹿な私(~o~)

 

一番、ためになった言葉が「きょうようがあるって素晴らしい」です。「教養」ではなく「今日、用」

 

なんです。 用がなければどこにも行かないし何もしない自分になっちゃう。

 

嫌々でも用や予定があるうちが花。 誰もやりたがらない雑用や役員仕事もそう思って

 

頑張ろう、と思えました(*^_^*)

 

 

 

長くなりました。今日は中秋の名月。北海道は綺麗に輝いてます。

 

 

ここまで読んで下さりありがとうございます満月