お立ち寄りありがとうございます
なんか、ブログを書くときテーマが下に来てるの知らなくて探しました。
色々使いやすいように工夫してるのかも知れないけど、スマホとか宣伝とかお薦めばかりで
読みづらくて^^;
さて、「聖の青春」を読んで感動したのでその翌年に書かれた「将棋の子」を読みました。
将棋の世界で食べて行けるのはほんの少しで、年齢制限(26歳)の壁が立ちはだかり
夢叶わず去っていく若者のドキュメンタリーです。
大崎氏は将棋世界の編集長をしておられたので、棋士の知り合いも多く裏事情も沢山
ご存じなので、私達のしらない世界を教えてくれます。
作中何人かの青年が出てきましたが、成田という青年が一番印象に残りました。
大崎氏が少年時代、札幌で会った年下の天才少年・成田は母親に溺愛されて育ちます。
特にプロ棋士になる気持ちもなく、中学、高校と過ごします。プロを目指すなら少なくとも
中学から奨励会に入らないと間に合わないのに、母親と離れる生活が考えられなかった
のが理由です。村山聖の真逆です。(大体の学生は一人暮らしは怖いですよね)
東京の大会で優勝して母と二人で東京に出てくるのですが、後に強い棋士を輩出する
昭和57年組(羽生さん達)が台頭してきて結局はプロになれずに落ちぶれていくんです。
この後、勘や実戦で鍛えるより、棋譜を分析するタイプが勝っていくんです。
当時は学校に行かず奨励会で将棋だけをする子供が多かったそうです。
なので26歳で4段になれなければ路頭に迷います。学歴も資格もないのです。
後に司法書士になった人もいますが・・・
けっこうギャンブル(麻雀など)にはまる人も多いんですね。成田は多額の借金を背負い
最愛の母にも死なれて惨憺たる人生を歩みます。
私が印象に残ったのは25歳前後の奨励会の青年達がワイワイと寿司屋で飲んでる時の事。
がらっとドアが開いて21歳で名人となった谷川浩司が新聞記者と入ってくるんです。
その瞬間大騒ぎしていた全員が一瞬で静まりかえったとか。「名人」への畏怖と念の重さを
感じた瞬間だと、大崎氏は書いております。 将棋・囲碁の世界もプロとなれば厳しいですね
ここからちょっと辛口ですのでファンの方はゴメンなさいね(。-人-。)
最初にこの本を読んで、聖の青春を読んだら評価は変わってたかもしれません。
場面があっちこっちに飛ぶので誰が誰だか混乱しました、時系列も分かりにくかったです。
一人ずつじっくり書いてもよかったのに・・・と。
結構、自分に酔いしれてる感があってちょっとイタかったです^^;
成田に会うために夜行列車に乗った場面、スティーブン・タイラーのDream onがこだました
とか、ちょっと(///∇//)ポッ 一人称が多すぎてドキュメンタリーなのに主観入りすぎかなぁ。
成田の赤裸々な(不倫・借金・失業)は本人の承諾を得て書いてるんだろうけど、なんか
気の毒になってきました。亡くなってるわけじゃないんですから。(今は将棋を教えてます)
しくじり先生みたいに自分で言うのはいいけど、親友とはいえここまで書かれていいのかな?
ラスト、「奨励会は勇気ややさしさを教えてくれる場所なのだろう。」ってまとめてる所に
(///∇//)ポッ いやいや、感動してる人も多いんですよ。 私はひねくれ者なのです(><;)
聖の青春で一人の棋士を見事に描ききっただけに、ハードル上がりましたかね・・・
「3月のライオン」の島田さん大好きなんです。普通の棋士の人生も読んでみたいなと
思いました。
ここまで読んで下さりありがとうございます