三菱電機が

「大幅な低騒音化を実現する新形状
換気送風機用低騒音プロペラファンを開発」

という技術発表をしていたのを発見。

この技術、結構面白いですよ。扇風機で応用できないのだろうか。

三菱の発表内容

産業用の送風機なので、おそらくは家庭用扇風機とは回転数が違うので一概に比較はできないと思うが、ファンの形状を変えることで、「風切り音」を低減できる技術はいずれ応用が利くのではないかと思わせます。

不思議なかっこしてますよ、このファン。
見た目から想像する方向の逆に回りますからね。

以下の図版は三菱発表資料から引用

ファン前縁部の波部分によって空気の渦が小さくなる。難しい理屈ですが、この図を見るとなんとなく理解できます。

面白いのは、空気に最初に当たる部分を波状の凸凹にしている部分。まるで、「パンティーラインが見えないショーツ」の裾部分の波型カットの処理のよう。

念のため、パンティーの波型カットの例

「翼の前縁部に発生する剥離渦を細分化し、渦の変動を抑制」という理由なのだが、難しいですよね。
バーンと空気に当たると、大きな渦ができて、それがファンの表面から剥がれるときに大きな音がでちゃう。その渦を最初から細かく分けてやると音も小さくなる、というのがその理由。

その他、断面形状も、翼の外周部分でも「余計な空気の渦」を生み出さないために形状の最適化が計られてます。

こういう事って、いままでの扇風機にはほとんど採用されていなかったように思われます。
三菱電機の今後の扇風機に注目したいです。

日本初の扇風機評論家・奈良巧のブログ「三菱電機が低騒音プロペラファンを開発」