年末年始の休暇を利用して海外旅行される方も多いと思います。
なかなか行けないような遠方に出かけたり、普段できないような体験を楽しんだりすることはなにより楽しいことですね。
しかし海外には、日本では発生していない感染症が多くあり、中には治療法もなく命に関わるような怖い感染症もあります。それらの感染症の多くは動物との接触によりおこるものですので、感染しないためにはとりあえず近づかないことが一番です。
デング熱やジカ熱のように蚊が媒介する病気を防ぐには蚊に刺されないようにすることが一番の予防法です。屋外での肌の露出を避け、虫よけ剤を上手に使いましょう。
中東地域に行かれる方はMARS(中東呼吸器症候群)にも気を付けてください。
感染元は現地にいるヒトコブラクダです。感染すると重い呼吸器症状を起こします。
観光用のラクダを見かけるかもしれませんが、ラクダに乗ったり、触ったり、ミルクを飲んだりすることはとても危険です。
また中東諸国でラクダに上記のように濃厚接触した人は、発病していなくても帰国時に検疫所に申告が必要になりました。
詳しくは厚生労働省検疫所のホームページをチェックしてください。
http://www.forth.go.jp/news/2016/12050850.html
文責:奈良西部病院 トラベルクリニック 櫻井眞理子