障害者になってから

 

初めてひとりで外の世界へ出かけた時

 

街ゆく人たちの視線が冷たく感じていた

 

 

それからひとりで出かける事に慣れた頃

 

銀座に用事があって出かける時があった

 

東京の街に慣れていない僕は

 

目的地へ行くのに

 

ひとりでに迷っていた

 

その時

 

遠くからこちらに向かってくる女性が見えた

 

僕は声をかけるか迷うがなかなか勇気が出ない

 

でも時間は刻々と進んでいく

 

このままだと間に合わないと思い

 

勇気を振り絞って声をかけた

 

 

僕「すみません。」

 

 

けれど、女性はイヤフォンをしている

 

僕は声を振り絞り

 

再び大きな声で呼んだ

 

 

僕「すみません!!!」

 

 

すると、女性は僕に気付きイヤフォンを外した

 

 

女性「私ですか???」

 

僕「はい、いきなりすみません」

 

女性「大丈夫ですよ!どうしました?」

 

 

僕はケータイを見せ、道に迷っていることを伝えた

 

 

僕「ここへ行きたいんですけど、道に迷ってしまって…」

 

女性「あ〜」

 

女性「ここなら、あっちの方ですね」

 

女性「結構距離ありますけど、途中まで押していきましょうか?」

 

 

女性は素敵な笑顔でそう言った

 

 

僕「え…いいんですか…?」

 

女性「全然いいですよ!」

 

僕「ありがとうございます!!!」

 

 

それから女性は目的地の最後まで車椅子を押してくれた

 

 

僕「本当にありがとうございました」

 

女性「いえいえ!帰りも気をつけてくださいね!」

 

 

僕は障害者になってから

 

街中でこのように助けていただいたことが

 

何回かあった

 

 

”街ゆく人たちの視線が冷たく感じていた”

 

これは僕自身が勝手に思い込んでいただけであって

 

世の中にはこのように助けてくれる方がたくさんいた

 

 

障害者になると

 

外の世界を遮断してしまい

 

自分の中の小さな世界に閉じこもりがちになる人がいると思う

 

僕もそのうちのひとりだった

 

 

でも

 

実際は外の世界には優しい人はたくさんいる

 

 

”障害者だから…”とか

 

”障害者なのに…”ではなくて

 

 

障害があっても

 

いち、ひとりの人間として

 

もっともっと

 

積極的に生きていきたい

 

そう思える世の中になってほしい