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ときぶーの時間

被災地で残された動物の命を繋ぐ男
NPOがんばる福島代表松村直登の活動と愉快な仲間たち。

みなさん、こんにちは。

明日、14日の午後10:00~10:55NHK Eテレにて松ちゃんの激動の10年を振り返る番組が放送されます。是非ご覧になってください。もう寝てる時間という方には録画をしてほしいです。みなさん、どうぞよろしくおねがいします。


野鳥たちの巣箱の補修をする松ちゃん。


前回、海外版が放送されましたが、松ちゃんが「7カ国語で放送されてたってよ」と言っていました。

彼の話によるとNHKには海外からたくさんの問い合わせがあったそうです。

震災から10年たった今になって取り上げてくださるメディアのみなさんには感謝しか無いです。

NHKのみなさん、今回は本当にありがとうございました。


愛犬たちと散歩する松ちゃん。


さて今日の話はタイトル通り松ちゃんの近辺では色々とあり、常識的に考えれば絶対にありえないようなことがたくさん起きています。

松ちゃんは「こんなことばかりあると本当に人間不信になるよ」と嘆いていました。

今回は松ちゃんの田んぼの農道を、地権者(松ちゃんたち)に相談も連絡もなしで勝手に工事し、使い物にならない農道にした県の土木事務所出張所の話です。

一般的に農道はトラクターなどが入りやすいように田んぼと農道の高低差が無いように作られています。

それを今の高さより更に30cmも高くし、尚且片側通行しかできない道にされてしまいました。


舗装された農道の左側の場所が対向車とすれ違える場所でした。この高さで降りたら車が傷だらけになり降りられません。


普通、田んぼと農道の高低差はせいぜい約30cmくらいの差だと思います。それに30cm足され60cmの高低差になり、危険度が増したわけです。

トラクターの車輪の大きさを皆さんは知っていると思いますが、あの大きな車輪で60cmの高さから田んぼに入るのは、信じられないほどの怖さです。

松ちゃんの隣の田んぼの地権者さんも「なんだこれ???・・・・これはだめだ。ガードレールつけてもらわねぇと怖くて走れねぇ」と。


田んぼまでの高さ30cmに上乗せされた30cmトラクタの運転席から見たら本当に高さを感じると思います。「これが堤防工事だとよ」と笑う松ちゃん。


数年前、かみさんの実家近くの方が田畑の土手を乗り越えようとしてしたのだと思いますが、トラクターが転倒しトラクターの下敷きになりお亡くなった事故がありました。

松ちゃんは、そういうことを知らないで勝手に工事したこと、地権者に何の連絡の取らず無断で工事したこと、車1台分の道幅になり不便な農道にされたことに怒っているのです。

県の土木事務所(出張所)は「堤防工事だ」と言い張ったようで、松ちゃんが「堤防だと?どこが堤防なんだ。河川の法面工事ならわかる。これは法面工事じゃないだろ、誰が見ても農道だ。農道は町の管轄だ。なんで県が勝手にこんなことするんだ」と声を張り上げて怒ったそうです。


田んぼに降りる時の高さがよく分かる写真だと思います。確かに堤防工事とは全く思えない工事ですね。

万が一、事故が起きてお亡くなりになる人が出てしまったら、誰が責任を負ってくれるのでしょうか?


今現在、相手側は元の高さに戻すということで話が進んでいるらしいですが、地権者に何の連絡もせず勝手に工事をするなんて行政機関がやることでしょうか?小さい話かも知れませんが、これは大きな問題です。

松ちゃんがこの話をしたときにポツリと呟きました「根本的に町に人がいねぇ~からだ。町に人がいればこんなことねぇ~」。。。。。

今でも町のどこかで住民に連絡もせず勝手になされていることがあると思います。

また松ちゃんの土地を無断でゼネコンのとある会社と賃貸契約を交わし金を受領していた人がいたらしいです。

ゼネコンが「地権者の方とお会いしてちゃんとお話したい」と言っていたのにも関わらず「地権者さんとは私の方でちゃんと話しますから安心してください」と遮って、松ちゃんには全く話をせず彼の土地を無断で貸してゼネコンからお金を受領している人がいたなんて正直、こんな話ないですよね。ありえないでしょ。

松ちゃんが顔も名前も知らない人だったらしいですが本当にひどい話ですよね。

人の土地を無断で貸して金儲けとはたちが悪い。松ちゃんが怒るの無理ないです。


牛たちの昼休み


みなさんに以前、松ちゃんのトラック2台が盗難に遭ったことをブログで発信しましたが、今年、犯人が捕まりました。

僕はその話を聞き大喜びで「良かったね!松ちゃん」と言いましたが、松ちゃんは呆れたように僕を見て「犯人が捕まったってトラックは返って来ねぇだろ。。。」に固まりチーンでした。

そのとおりです。トラックは戻って来ません。弁償してもらうなんて思っていた僕が馬鹿だった。

犯人は2組、そのうちの一人は覚醒剤常習者で金がなくなると盗みをしては何度も捕まっているらしく「そんなやつに弁済能力あるわけ無いだろ!」と松ちゃん・・・・納得です・・・・無理です・・・

喜ぶところではなかったですね。は~。


春を迎えて養蜂の方も忙しくなる松ちゃんです。


バックホーン(牛の餌やりに使っていた重機)の犯人は、まだ捕まっていないのですが警察が茨城県にあるそれらしきアジトを急襲し、多くの人を逮捕したことも聞きました。重機は戻って来なくても悪いことした人は早く捕まってほしいです。

書き出したらいくらでも書ける、いろいろなことがある。そんな日常に彼はいます。

今年、震災から10年目を迎えましたが、ある意味、孤島のような感覚を受けます。それでも彼は牛たちとともに今日も被災地で生きる。

今後もいろいろなことがあると思いますが、これからも頑張って行きますので皆さん、応援よろしくお願いします。

それではまたお会いしましょう。