Naoさんの人生劇場 今のところ最終章


シドニーに着いた後は安宿に泊まりながら、インターネットでシェアハウスを探しました。

自分の目で見て住む家と人を選びたかったので、日本で決めることはせずにスーツケース一つで飛び込んだのです。

学校が忙しくなる前にちゃんと見つかるかスリリングな日々でした。


ボンダイジャンクションという場所でドイツ人の女性がシェアメイトを探している記事をみて、

学校の後に全く土地勘もなく地図も持っていないのに日が暮れたボンダイジャンクションに行き、

メールと電話でその方に住所を説明してもらって、諦めずに一時間以上道に迷いながら交渉に行きました。

なぜかこの時の経験は私に自信を与えてくれます。

無事に交渉成立して、シェアできることになりました。英語の上達のため外国人の女性と二人暮らしがしたかったのでラッキーでした。


学校では小学校で英語を教えられる資格が取れるコースで怒涛のスケジュールをこなしたり、ケンブリッジ検定対策を突貫で行うコースを受けました。

良い仲間と出会えて幸せでした。

福島時代の夜に英語をかなり勉強していたので、コースとコースのつなぎで受けた一般英語の時には学校で一番上のクラスになりました。それは誇りです。


このシドニー生活以降、私の人生への見方が変化していきました。


語学学校でたまたま知り合った方から、面白いセッションをしてくれるメイクアップアーティストの方がいると聞き、行ってみることにしました。


シドニー郊外にあるその方の家に伺い、エンジェルリーディングというスピリチュアルなセッションを受けました。

そこで、アロマ、ハーブやホメオパシーなどを人それぞれに合わせて調合して癒すという才能がある可能性を知りました。

自分の新しい可能性に歓喜しました。

アトピーが悪化した時、漢方で改善したことがあり、植物とは相性が良いのはなんとなくわかっていたので腑に落ちました。


その後すぐに友達からオーストラリアで本格的にアロマを学んだ日本人の先生がいると教えてもらい、

その方が開講しているアロマスクールでマンツーマンでアロマとハーブの基礎を教えてもらいました。


帰国してすぐ、また試練が訪れました。

弟の病気の再発。

さらに過酷な体験をして、致命的な心の傷を負ってしまいました。

自分がなんとかしないといけないと思って自己犠牲をし過ぎたことにその後気付きます。

でもその時はそれが私の精一杯だったので、後悔はしていません。


両親を弟に捧げ、自分にとって帰る場所はもうないという覚悟で新しい仕事を見つけ、誰も知らない土地である仙台で暮らし始めました。


孤独の中トラウマがフラッシュバックして眠れなくなったり、泣いてもがき苦しんだり、それはそれは大変な日々をしばらく過ごしました。

心療内科に行く踏ん切りもつかず、次の日仕事なのにどうしても眠れないので酔い止めを睡眠薬代わりに飲んだことは一度や二度ではありませんでした。

この時が一番苦しかったかもしれません。


オーストラリアで学んだハーブの知識を思い出し、不眠にはホップやパッションフラワー、気分を改善するためセントジョーンズワートを使ったりもしました。


ある日、インターネットでオーラソーマの創始者ヴィッキーさんの経歴を見てとても惹かれこれは絶対学びたいと思いました。


仙台で学べないかと検索しているとすぐにちかさんのサロンであるラ•プリュムを見つけました。


ちかさんのサロンで本当に様々なことを学びました。

その中で苦しみは行き過ぎた『自己犠牲』が原因だったことに気付いたのです。

まずは自分を大切にする。

そこから始まるのです。それはまだ学びの途中です。

ちかさんを含め、ちかさんのもとで出会った方々とは深いところで理解でき、安心でき、楽しい時間を過ごすことができました。

今も大切な方々です。

この出会いで私の心は癒やされ、回復していきました。

感謝してもしつくせません。


その後仙台を旅立ち、念願の湘南にやってきました。


今、再びの岐路に来たことを感じています。


始めにも申しましたが、私の人生まだピースとピースがバラバラで何になるのかはわかりません。

薬剤師、オーラソーマ、レムリアンヒーリング、占い、アロマ、ハーブ、ヨガ、英語、

これからも様々なピースを見つけると思います。

それらが統合して、必ず素晴らしい作品ができると信じています。

そしていつかそれが誰かを癒したり、元気づけたりするものになったらなと、心から思っています。


こちらでだいたい35年です。

長らくお読みいただきありがとうございます。


これまででわかったことは、

他の基準ではなく自分のハートで物事を決めることが大切なことです。

外のことに影響されて、主体性なく決めたものには葛藤がつきまといます。


日本のスタンダードをそれたとしても、

自分を信頼して、決めて、責任を取る。

スタンダードに傾斜するときは、『本当にそうしたいの?』と自問してみる。

なぜなら、自分には自分のスタンダードしかないのですから。

また、


不運、苦しみ、困難、思い通りに行かないこと、どん底があったからこそ方向が変わり、行くことになっている場所に向かうものだということです。


そういう体験があるからこそ、人には人を惹きつける力があるのだと思います。


苦しかった体験があるからこそ人々の幸せな笑顔の奥に、苦労があったかもしれないという想像ができる。


いつか体験は穏やかな気持ちで話せる日がくるものです。

笑える日だってきます。


今は、生きてきた分だけ深刻さが少しずつ少なくなっていると思います。


昔よりも楽になりました。


いつもユーモアを忘れずに生きていきたいです。


まだまだ未熟なところがあり成長させたい部分もたくさんあります。


また少しずつ成長していきます。



出会った全ての人々、出来事に感謝。



Fin