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西東京市議会議員 保谷なおみ オフィシャルブログ@アメーバ

西東京市議会議員保谷なおみの活動をお知らせします

2018年3月25日

 

午後、たまたまお会いした西東京市のA課長から聞いて、ボッチャ交流会なるものがあることを知り、参加しました。

初めてのボッチャ体験です。

 

重い身体障害のある方でもできるスポーツとして、パラリンピックの正式種目です。

 

(ヤフーニュースから引用)

 

続きはこちら

3月定例会が始まっています。

 

先日、自民党西東京市議団の代表質問の関連質問をしました。

 

小中学校における読解力を伸ばす指導について、取り上げました。

 

この2月に発行された「AI VS.教科書が読めない子どもたち」(新井紀子著)(写真)を引用して、AIの普及が急速に進む今、教育はどう変わらねばならないか、がテーマです。

 

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ちなみに、著者の新井紀子さんは、「東ロボくんプロジェクト」を立ち上げ、東京大学の入試にAIを挑戦させた方です。

 

まずは、読解力を伸ばす取り組みについて、聞きました。

 

答弁は、「各学校では毎年東京都が実施している学力調査を活用し、基礎的な内容の定着や「必要な情報を取り出す力」「比較・関連付けて読み取る力」「理解・解釈・推論して解決する力」などの「読み解く力」に関する自校の実態について、分析をしております」というもの。

 

そこで、「AI VS.教科書が読めない子どもたち」から引用して、「全国2万5000人を対象に基礎的読解力調査をしてわかったことは、

*中学校を卒業する段階で、約3割が内容理解を伴わない、表層的な読解もできていない。

*学力中位の高校でも、半数以上が内容理解を要する読解はできていない。キーワードをぽんぽんと拾っているだけ。

*進学率100%の進学校でも、内容理解を要する読解問題の正答率は50%強程度である」と。

 

これは分かりやすくいうと、

 

「高校生の半数以上が、教科書の記述の意味が理解できていない」ということになるのだそう。

 

このショッキングな実態を前に、まず公立小学校中学校ですべきことは、基礎的読解力を高める努力ではないか、と意見を申し上げました。

 

以下は、新井氏の著書をふまえた補足です。

 

「高校生の半数以上が、教科書の記述の意味が理解できていない」ということについて。

 

これまでだったら、「このまま放置!(=努力でカバー)」という選択肢もあり得たかも知れない。

 

しかし、AI時代に、教科書(程度の)記述の意味が理解できないなら、それ以外のすべての努力が無意味になります。

 

なぜか?

 

それは、AIと同じレベルだからです。

 

えー、AIって、万能なんじゃないのと思われる方のために、一言申し上げると、AI、人工知能といっても、しょせんコンピューター、計算器に過ぎません。考えることはしませんし、意味も理解しません。

 

統計処理して確率の高いものを回答しているだけで、意味がわかって回答しているわけではありません。

 

試しにやっていただきたいのは、アップルのSIRIに、「この近くのイタリアンのお店を教えて」と聞いて、さらに「この近くのイタリアン以外のお店を教えて」と聞いてください。

 

まったく同じ答えが返ってきます。

 

SIRIは、イタリアンというキーワードのみに反応し、あとは無視します。

 

もとに戻ります。

 

「教科書の記述の意味が理解できていない」なら。

 

つまり、読解力がAIレベルなら、記憶力では圧倒的優位にたつAIには負けてしまいます。

 

いくら努力しても、無意味というのは、そういうことです。

 

ここでいう無意味とは、就職に役立つことはない、という意味です。

塾に通い、家庭教師について勉強したとしても、AI相手に競争にはなりません。

 

ですので、これからの教育は、AIが苦手とする能力を磨くことが主眼となります。

 

というと、やれ、独創力だ、アクティブラーニングだ、クリティカルシンキングだとなります。これはこれで、大切なことです。

 

ただし、高い読解能力が身についているお子さんには。

 

教科書の記述の意味が理解できないのでは、こういった勉強をするときに、前提として必要な「共通認識」を持つことが難しくなります。

 

議論をしても、認識がずれていては話になりません。

 

また、将来、AIに仕事を奪われて、別の仕事に就くことになったとして、その時には、当然学び直しが必要になってきます。そのときも、読解力がないと、絶望的に困ります。

 

基礎的読解力が、AI時代には人生そのものを左右しかねないのです。

 

以上の話ですが、対象はホワイトカラーです。

 

よく言われているのは、ホワイトカラーが分断すると。

 

AIを使いこなすホワイトカラーと、AIに使われるホワイトカラー。

 

後者はホワイトカラーと呼べるのかという気もします。

 

これまでは、子どもをホワイトカラーにするために、親は高い教育費を払ってきました。

 

AIに使われるホワイトカラーに、ホワイトカラーにふさわしい所得が保障されるのでしょうか?

 

答えは、かなり懐疑的です。

 

これからは、子どもを塾にやる前に、最終到着点をイメージしないといけないみたいです。

#AI

#新井紀子

#教科書が読めない