「神の手を持つ男」「ブルゴーニュの神様」「伝説の醸造家」

そんな風に呼ばれた男性が作るワイン…… あなたも興味あるかしら?

 

彼の名は、アンリ・ジャイエ。

もともと彼の造るワインはあまりにも高価で飲む機会がなかったのだけれど、

2006年にアンリ・ジャイエが亡くなってからは、コレクターが買い集めたのか、ますます入手困難になってしまったのね。

 

 

彼の後継者と言われている人は何人かいる。

そのうちの一人で、アンリ・ジャイエの甥にあたるのがエマニュエル・ルジェ。

アンリ・ジャイエの弟子は他にもいるし、

中には生前の彼に「ブルゴーニュ最高の造り手」といわしめるほどの人物もいるのだけれど。

 

 

私にとってエマニュエル・ルジェは、石原裕次郎が亡くなった後の渡哲也。

石原軍団には素敵な俳優さんがたくさんいて、個人的には舘ひろしが大好きだったりするのだけれど、

やっぱり後継者は渡さんじゃないかと思う、そんな造り手。

 

 

 

先日、エマニュエル・ルジェのエシェゾーをいただく機会に恵まれた。

 

 

 

Emmanuel Rouget Echezaux Grand cru  1996  エマニュエル・ルジェ エシェゾー グランクリュ

 

お値段はよくわからないけれど、新しいビンテージでも10万円以上するよね。

96のホテル価格だと20万円超え?

なんだか、ごめんなさい。

 

 

 

外観では、ほんの少しリムに熟成感を見つけたけれど、

おじさまと呼ぶにはまだまだ早いストラクチャ。

 

エレガントなブルゴーニュ香、土の香り、赤系果実の香りにクラクラした。

酸はやや弱め、ビロードのようなタンニン。

 

 

私流に表現するならば、このワインは美形の有名な俳優さん。

個人的には、あまり整ってない顔に魅力を感じたりするのだけれど、

やっぱり素敵だと納得させられるワイン。

 

 

今回お世話になったのは、ホテルオークラのベルエポック。

間違いないワインを飲みたいときには、やはりここかと。

 

 

最近、ベルエポックの料理がインスタ映えするようになってきていて、

料理長が恋してるんじゃないかと噂してるの。

きっと若い彼女だよ、なんて。

 

 

男性も女性も、恋する気持ちは大事。

私は恋におちそうな素敵なワインに出会えるよう祈りをこめて……

乾杯!

 

 

 

 

 

一人だとそうでもないけれど、コンビになるとその個性が輝く芸人さん。

引き立て役というほどおとなしくないのに、

個性と個性がぶつかったときにバツグンの包容力を見せてくれるような。

今日、話題にするのは、そんなワイン。

 

 

 

このワインはお寿司に合う。

お寿司には「やっぱり日本酒だろ」と断言する人は多いし、

どちらかというと私もそう思っていたのね。

 

 

生魚に白ワインを合わせて、その生臭さに閉口した経験があるせいか、

寿司にはせいぜいシャンパンまでと決めてかかっていたし……。

このワインに出会うまでは。

 

 

 

 

Fermer El Mar Maceracion (フェルミエ エルマールマセラシオン)2016

 

 

フェルミエ は今、ちょっとした話題になっている新潟のワイナリー。

海に面した新潟の気候は、
アリバリーニョ(*スペインの北西部大西洋沿いで多く栽培されているブドウ品種)の栽培に向いているそう。


 

去年、某カード会社情報誌の特集で知って以来、私も新潟ワインに注目している。

 

 

一口飲むと、かすかな塩味やミネラルなど、まさに海を感じさせる味わいが見つかる。

キレイな酸味もなんともいえないけれど、フルーツの香りもしっかりあるし、エレガントな余韻がいい。

日本ワインということで奥ゆかしい女性のような印象を想像していたけれど、

脱いだら思ったよりもセクシーだった……そんな味わい。

 

ワインだけの味わいでいえば好き嫌いが分かれるかも知れないけれど、

間違いなく寿司を美味しくしてくれる!と胸が高鳴ったわ。

 

 

早速、白身魚の握りと合わせてみる。

ご飯も酢も生魚も優しく包み込む海の風味。

今まで感じたことのないくらい、寿司とワインが合うと確信。

 

焼いた貝にもピッタリだ。

かすかな海の風味の底力はすごい。

 

早速、お取り寄せをしようとしたが、売り切れ。

やっぱり人気があるのかしら。

 

 

ワインのプロフェッショナルである某女史は、

赤身の魚には赤ワイン、醤油をつけるのであれば白身魚も赤ワインと教えてくれた。

確かに、その組み合わせも楽しい。

この日はワインスクールの仲間とたくさんのワインを持ち込んでの新年会だったので

かなりの組み合わせを楽しんだけれど、やはり私にはこの一本が衝撃。

 

 

海の風味のワインは、バツグンに魚を美味しくしてくれる。

これからしばらくは、アルバリーニョであれこれマリアージュを試したいと思った。

 

 

 

海といえばコレというワインを知ると、食事の愉しみが広がる気がする。

プレゼントに使うのであれば、日本ワインが好きな人に贈りたい

玄人ウケしそうなワインだと思う。

 

 

私なら、土地の良さを活かしたブドウ造りや栽培する人たちのチャレンジ精神のところを伝えて

「あなたらしさを活かして頑張って」というメッセージをこめるかな。

アルバリーニョって、確か、病気に弱くて栽培大変なはずだから。

 

 

個性を活かしたチャレンジが、こんなにも強い印象を残してくれるというのは

励みになるし、素敵じゃない?

明日から、私も頑張ろう。そんな元気をもらえるワインだったな。

 

 

ちなみに今回お世話になったお店は、新宿のお寿司屋さん「SUSHI TOKYO TEN

新宿駅南口にあり、アクセス、コスパも申し分ないお店。

ちょっと狭いのと、新南口がわかりにくいというのはご愛嬌だ。

 

 

飲み放題プランにするとワインを持ち込ませてくれるという、ワイン好きにはありがたいお店でもある。

会計は酔っていたのでよく覚えてないけれど、たぶん1万円くらい?

 

 

趣向を凝らし、いろんなお店やワインを紹介してくれる仲間は本当にありがたい。

今年も皆であれこれ楽しめる一年になることを祈って。

今宵も乾杯!