昔は「映画館で観るなら、絶対に洋画がいい」と思っていた。

迫力と音響と、すぐにテレビで放映されない特別感。

ハリウッド女優の華やかさ。

 

でも最近、映画館でみる邦画も素晴らしいと思い始めた。

静寂と音、影と光、小道具

監督、照明、音響、衣装、俳優、全ての作り手の意図が伝わる。

映画館の音響設備だからこそ、余計に伝わる。

「映画っていいですね」という懐かしいセリフは、本当にそうだった。

 

大泉洋さん主演の「ディアマイファミリー」を観た。

仲良し家族、思いやる夫婦、娘のために全てを捧げる父。

家族の物語は少し苦手。

だけど、心臓病を患う次女よっちゃんの生き方

家族を支えるしっかり者の長女が抱えている悲しみ

守ることだけが、人を助けることではないと本能で示した三女の素直さ

この人は大丈夫と信じることが最大の愛情ではないかと

思わせた妻役菅野美穂。

映画紹介では、大泉洋の「絶対に諦めない父」にフォーカスされているけれど

その脇にいる彼女達が素晴らしかった。

もちろん、あそこまで自分のために奔走してくれる父がいたからこその家族。

私は。本当は「家族」がどれだけ大事で、貴重な一つの塊なのか

理解しているのに、目の当たりにするのが怖いだけ。

 

訴えるものがたくさんあった。

やっぱり、映画はいい。本当に「作品」だと思う。

多くの人が人生をかけた作品。

また邦画を映画館で観たいなと思った。