朝ドラ観てますかー?
私はここ数年毎日観てます。今、放送されてる「エール」もいいけど、その前に放送されてた「スカーレット」好きだったー。ハマってました。
「スカーレット」のヒロインを演じてたのは戸田恵梨香さん。
好きな女優さんです。自然な演技も、ここぞ!というキメの芝居も上手い。
だけど、デビュー当時は実はあんまり好きじゃなかったんですよね。
戸田恵梨香さんは声が低い。ちょっと低すぎるぐらい。で、声の音階が広くない。
これって、結構、役者さんとしては致命的。表現が限られてしまうから。
今、昔のドラマが再放送されてて、その中でもちょっと話題になっている、「野ブタをプロデュース」。
あの作品に戸田さんが出演されていたんです。
ヒロインではなく、ヒロインを好きになる主人公の彼女役。久しぶりに観てびっくりしたのですが、戸田さん、可愛い声を出そうとしてました。でもね、なんか嘘臭いんです。
自分の持つ声の音階を無視して、良い声で話そうとすると、どうしても意識がうわずってしまいます。これが嘘臭さの原因なんです。
私が戸田さんをいいなぁ、良い役者さんだなぁと思い始めたのは、トリックやコードブルーに出始めてから。
可愛い声じゃなく、自分の音階でセリフを言うようになってから。
低い声の人は本音感を出すのが上手い。それに説得力がある。いろんなドラマの主役を演じる中、戸田さんは無意識なのか意識的になのかわかりませんが、そこを磨いていったんじゃないかなぁと思います。
戸田恵梨香さんの事を書こうと思った時に、歴代朝ドラのヒロインと比較していたら、意外と声質が良くない人が多いことに気がつきました。
朝ドラって新人女優の登竜門だから、朝ドラがデビュー作もしくは、メインを張るのは朝ドラが初めてという女優さんが多い。だから、発声も鍛えてないし、もちろん、自分の声の魅力になんて気がついてない人が多い。
でも、最近では、指名制になって、戸田さんみたいに、キャリアを踏んで欠点すらも魅力に変えた人がヒロインになっている。安藤サクラさんとかね。
そういう人の演じるドラマはやっぱり面白いし、見応えがあるよね。
役者さんの演技の中に、ふと、その人の生き様が見えることがある。私たちはそれを無意識に感じ取って励まされるのかもしれないですね。

