「それは逃げだ」と言われることがある。
その言葉に、強い風のようなものを感じることもある。
思わず力が入って、押し返したくなる自分もいる。
でも、そんなとき、
私はただ、やわらかく立ってみる。
風は、通り過ぎていく。
立ち止まることは、
本当に“逃げ”なのだろうか。
次の一歩のために、
心と体を整えている時間かもしれない。
ずっと、がんばれ、がんばれと
力を入れ続けてきた人ほど、
ゆるむことは、少し怖い。
今までの努力や、積み重ねてきたものを、
手放してしまうように感じるから。
どうやって力を抜けばいいのか、
それさえも分からない人もいる。
私たちは、がんばり方は教わってきたけれど、
ゆるめ方は、教わってこなかったのかもしれない。
力をがっちり入れて、
大きく、広く、どんどん増やしていく。
それも、ひとつの在り方。
でも、それが、
その人らしさを消していないだろうか。
やわらかくして、
せばめて、
減らしていく中にこそ、
本当の自分らしさが見えてくることもある。
ひとつの山を登る途中にも、
ところどころに、休める場所がある。
休んでもいい。
そのまま進んでもいい。
どちらも、自分の力になる。
そして、また、
自分のタイミングで、
バッターボックスに立てばいい。
ずっと力を入れたままでは、
自分らしく動けなくなるから。
いったん、ゆるめる。
整える。
それは、次に進むための準備。
選ぶのは、自分。
私は、ここにいる。
とまり木のように、
少し羽を休められる場所として。
がんばらなくてもいい場所。
そのままで、いていい場所。
自分で選んだその一歩は、
もうすでに、進んでいる。
みんな途中。
そして、そのときどきが、最高値。