広尾日赤で出産。

出産後、1週間の入院生活。

言われるがままに、ちゃんと3時間おきに母乳を与えているつもりをしていたけど、出生体重から1割弱体重減。

1割以内なら自然的な経過とも思われる。

けれど、おっぱい道場スタッフからは搾乳して与えることを提案された。

子の口が小さく、ちゃんと乳首を覆って吸うことができないのだろう、と。

渡されたのは、手動の搾乳器と「母乳相談室」という聞いたことない銘柄の哺乳瓶。

デモンストレーションでは母乳実感という一般的なものを使ってたのに…。


搾乳器と哺乳瓶は使用ごとに洗剤で洗い、消毒液につけておかねばならない。

…これを夜中も3時間おきにやるのか…。
…気が遠くなる…。
全然休ませちゃあもらえないんだな…おっぱい道場は。

…普通の産院だったら、おそらく、サクッと人工乳に切り替えてくれるのだろう…。


搾乳も自分の手で紙コップに出すのと、搾乳器を使うのとでは、さほど手間と速度は変わらない気がする。

洗う手間を考えたら自分の手で絞り出した方が楽だ。

母乳の出自体は悪くない様で、細い線でピーっと噴射されることもあるほど。

しかし、まぁ量は幾ばくでもなく、一回につき30mlがいいとこだろう。


…しかし、この母乳相談室という銘柄の哺乳瓶、与えてみると子は一生懸命吸っているのにまるで量が減らない…。

詰まっているのか乳首をつまんでみたが、穴はちゃんと貫通している。

乳首自体の固さの問題だろうか。

母乳相談室というのを調べてみると、どうやら一般購入用ではなく、トレーニング用哺乳瓶のようだ。

やはり固さか何かしらの飲み辛さがあるのだろう。


おっぱい道場スタッフに事情を話し、他の乳首がないか相談。

もう少し柔らかめのものをもってきてもらったが、今度は乳首とアダプターの接続がやや困難…。

しかし、まぁ吸えども吸えども量が変わらないのなら致し方なし。

夜間はそれを使用した。


…ところがだ。

夜間、それらの作業は他の同室者に配慮し、明かりの乏しい中、行わなければならない。

ちゃんと接続したかに見えた部分は、噛み合っておらず、夜中に苦労して搾乳した母乳が全て子の服の上にこぼれてしまった…。


子はギャン泣き…。


…私も泣きたい。

眠いところを起きて苦労して搾乳したのに、全て水の泡だ…。



夜中に半ギレ気味でおっぱい道場スタッフに母乳実感を借りれないのか交渉した。

おっぱい道場スタッフは「仕方ない」といったテイで、母乳実感の貸し出しを了承。


ギャン泣きする我が子を横目に再び搾乳を開始。

今度は母乳実感で与えてみる。
何てことはなく、完飲した。


…はぁ。
今までの苦労は何だったんだろう。

…っていうかバカバカしい。
ものすごい不合理。

これじゃあ、産後鬱にもなるわ💢。


妊娠による浮腫でドケルバンによる母指痛もあり、まともに座位もとれず、会陰切開部も痛いし、肛門周囲の痛みや違和感も著しい中、夜中も頻回に起きて、ベッドの上で正座して枕とクッションで高さつけて、母乳を直に与えてみたり、哺乳瓶に入れて与えてみたり…。

こんな苦労をする意味があるだろうか?


やりたい人だけがやればいい。

しかし、ここに入院した人たちはおっぱい道場を了承した上での入院ということになっているのだろう。

助産師外来の時に、「うちはおっぱい道場なんで」
と意味わからないことを言われたが、こうゆうことなんだ。


医学的に初乳を与える重要性は同意するが、完全母乳である必要なんてない。


…まぁ、そう思うなら広尾日赤はやめておくべきだったのだろう。



自分がRhマイナスの為に、外国人患者が多くマイナス血液製剤の入手しやすそう、という理由で広尾日赤を選んだが、産後入院生活は母乳育児スパルタで、日中はともかく、夜間休めることはない。



今回はとにかく、リスクある中で、母子ともに無事生還できたから何の文句もない。

しかし、産後入院生活に関しては、他に選択肢があるなら、他を選びたい。