３日のボランティア参加で、震災後の時間が進みだした私。

興奮冷めやらぬまま、３日夜には仙台入り。一泊。

目的は何かというと、震災の足跡を自分の目で見るために。

明日は仕事のため、遠出できる限界が石巻だろうと思い立ち、

午前中かけて石巻に行ってきました。

（南三陸町に行けなかったのが残念、事前に計画すべきだったと反省してます）

そして、スタート地点をこの場所に設定。

日和山公園という場所です。

最近サボっていますが、（というか単位取得がヤバい）、文学を学んでいる身としても興味深い場所でした。

高台にあって、石巻の町を見渡せる場所です。

そして絶景スポットには、震災前の様子の写真もありました。

街並みが変わりつつあるようです。

色かたちがほとんど変わらない、無個性な住宅が新築されていたりと、

街のすべてが新しくなろうとしていました。

やむを得ないのかもしれません。

でも、そこに人がいる限り、文化が生まれます。

街が前進していました。

石巻から、松島へと南下しました。

大変な賑わいでした。

さらに、多賀城市、岩沼市と、国道６号線を南下します。

同じく、街並みは新しいものの、日常の様子でした。

そして、新地町へ。

国道に、「津波浸水区域」の標識が、

「過去の津波浸水区域」から、「東日本大震災　津波浸水区域」に変わっていました。

もはや、通常の感覚だと「過去」の災害なのでしょう。

過去になるのは仕方ありません。

大切なことは、過去になったとしても伝え続けること。

震災祈念施設や震災遺構の整備も、記録し伝え続けるための大切な試みです。

しかし、福島では過去になっていないのです。

福島にとって、「過去」の震災となるのは、いったいいつなのでしょうか。

過去になるということ。

一つ目は、帰還困難区域が解除され、浪江や双葉、大熊に戻りたい住民の方々が、ちゃんと戻れるようになること。

二つ目は、１Ｆ、２Ｆともに廃炉か完了すること。

県民である以上、「あの震災は過去にできない」というカルマを抱えなくてはなりません。

被災地に住む我々の責務です。

私は、可能な限り、その責務を果たしていきたい。

行動なり、舞台なり、仕事なりの立場で。

新地町からさらに南下します。

南相馬市原町区のあたりまでは、まだ日常の息遣いが感じられました。

少なくとも、国道沿いに照明がこうこうと眩しい店舗が営業されていました。

（でも、夜の８時を過ぎると灯りも消えてしまいます。営業時間が短いのでしょう。まるまつも夜１０時閉店でした）

小高区以南は違っていました。

田舎の国道沿いですら、木々などの感覚はあります。

里山で感じられる、あぁ、何もないなー、という感覚です。

木々や植物も生い茂っていますが、明らかに人間の手すら入っていません。

あの時以来、時が止まっているかのようです。

その上、立ち入りができない場所には、鉄格子のようなものがかけられています。

人がいるということ。

人がいないということ。

その違いが明白でした。

人間が戻るのは、いつになるのでしょうか？

悔しい、という感情がこみ上げてきます。

その後、いわきを経て帰宅しました。

今日のこの日を記録に残さなくては、という義務感で

今もキーボードを叩いています。

これから、暇があるときには、震災祈念施設を訪れたりしながら、

自分自身の考えを整理していきたいと思います。

後世に「伝える」ために、自分自身が「関心を持ち続けること」。

「東北お遍路プロジェクト」なる活動があるようです。

どれくらいの時間がかかるか分かりませんが、巡礼の旅をはじめたいと思います。

長文にお付き合いくださいまして、

まことにありがとうございました。

宮城・福島ロングドライブ ～震災を自分自身の五感で感じるために～

宮城・福島ロングドライブ　～震災を自分自身の五感で感じるために～