遅ればせながら、録画してあった古舘伊知郎さんが最後の出演となった報道ステーションを見ました。
さすが、言葉の魔術師である古舘さんだけあって、最後の言葉ではポンポンと明言が飛び出しました。
「もっともっと普段着で、もっともっとネクタイなどせず、言葉遣いも普段着で、司法の言葉なんかじゃなく、普通の言葉で、ざっくばらんなニュース番組をつくりたいと、真剣に思ってきたんです」
「つるんつるんの無難な言葉で固めた番組など、ちっとも面白くありません」
「人間がやってるんです。人間は少なからず偏っています。だから情熱をもって番組をつくれば、多少は番組は偏るんです。しかし、全体的に程よいバランスに仕上げ直せば、そこに腐心をしていけばいいのではないのかという、私は信念をもっています」
「多少厳しい発言でも、言っておけば、間違いは謝る。その代わりその激しい発言というものは、実は後年になって、あれがきっかけになって議論になっていい方向に向いたじゃないかと、そういう事柄もあるはずだと信じています」
古舘さんが感銘を受けたという政治学者の中島先生の言葉もいい言葉でした。
「空気を読むという人間には特性がある。昔の偉い人も言っていた。(空気を)読むから、一方向にどうしても流れていってしまう。だからこそ反面で、水をさすという言動や行為が必要だ」
古舘さんについてはいろいろ言われてますが、確実に久米宏が作った画期的な報道番組であるニュースステーションを受け継ぎ、また古舘ならではの過激な展開もしてきたと思います。
僕はプロレスの実況をしてきた時代からの古舘ファンだったので、今回の降板はほんとに残念です。
こうなったら本人は微塵も思っていないでしょうが、古舘さんのプロレス実況をもう一度聞いてみたいと思います。無理かな(^^;;