夫のスーツが破れたそうだ。

 

どうして破れたのかは聞いてないし聞くつもりもないけど

 

見事に破れていた。

 

 

帰宅した夫が「これ破れちゃったよ~」と私のところに持ってきたのだけど

 

「あら~~」とだけ言って私は夫の顔を見ることもなく食事を作る手を止めなかった。

 

じゃあ縫っておくわとでもいうと思ったんだろう、スーツを手に持ってじっと立ってる。

 

昔だったら言ってたよね、普通に。

 

そこに置いておいて、後で縫っておくからと。

 

もうさ、全ては変わってるの。

 

すべて自分の行いの結果なのよ、早く気がつけってば。

 

「ねぇ、今日はおいしいお刺身買ったからね!ほら美味しそうでしょ~」と刺身を見せる。

 

「わぁ美味しそうだ」と言いながら立っている。

 

「もうこれ、捨てるしかないよね?」とスーツを差し出す夫。

 

「そうじゃない?」と目も見ずに手も止めずに答えた私。

 

もちろん笑顔。

 

申し訳ないんだけどこれ縫ってもらえますか?と言われれば了承するかもしれない。

 

捨てるしかないよねと言われたらそうじゃない?と言うしかないわな。

 

「明日はゴミの日か・・やっぱり捨てるしかないんだよねぇ?」と言う。

 

「ちょうどいいね、明日ゴミの日で」と言ったままその話題は終わらせた。

 

翌朝見るとそのスーツは私のよく見える位置に掛けられていた。

 

このまま掛けて置いておけばいつか私が気が向いて縫ってくれるとでも思ってるんだ。

 

翌日も、その翌日もそのままにしてある。

 

今日はそのスーツを丁寧に扱い夫の自室に戻してやった。

 

破れたスーツと一緒に生活すればいい。

 

要らないものやゴミも一緒に手元に置いておけばいい。

 

なかなか切れないクズ女達も。

 

一切私は関知しない。

 

私の目ざわりにならなければそれでいいのだ。

 

思春期の息子でさへ自室が汚ければ自分でゴミをまとめて持ってくる。

 

いい歳した大人のくせにそんなこともできない奴は

 

ゴミの中でクズのような底辺の女達と生きていくのが一番だと思う。