夫の実家は神様、仏様をそれはそれは大切にしている。
義母曰く、神様は男の仕事、仏様は女の仕事といい
私はお嫁に来てから毎年お盆には義母から〇〇家のしきたりとして
お盆の行事のHow Toを教え込まれた。
しきたりというか義母のやり方でやるだけなんだけどね。
覚えることが多くて〇〇家ノートと言うものを作り
その日教えてもらった事を家に戻ってからメモをし翌年の行事に備えた。
一日目 〇時にお寺にご先祖様のお迎え お布施は〇万円
お迎え団子を作りを作り仏壇に供える 備えた品、備えた場所も絵に書いて決められた場所を覚える。
お昼は××を食べたらそれをメモして翌年同じものを・・・
二日目 小さなおにぎりを〇個作り仏壇へ備える。
〇時に親戚の△△さんが挨拶に来る
お昼は××
等々、こんなことをしていたのだ私は(笑)ウケる
何年もやっていればノートを見なくてもこなせるくらいになっていた。
義母が次に何をするのかも学習したし、アレとかコレとかもう言葉が出てこないほど会話が成り立ってない状態でも
義母が何を欲しているのかもすぐにわかるようになっていた。
アレとコレで会話が成り立つ恐ろしさよ(笑)
張り切って私に教え込んでいた義母だけど、年々義母がやっていることが違う事に気が付いた。
あれ?と思いそれでも合わせてやっていたけど、家に戻ってノートを見ると随分と違う事もあった。
それをさも毎年やっているかのようにいいつけてくる義母に疑問をもったけど
まぁめんどくさいのはゴメンなので義母の指示通りにお盆の時期をこなしていた。
ある日、二人でお昼の準備をしていた時、
天ぷら用の大根おろしを作るように命じられた。
大根をおろしさっと汁気を切って器に移しその汁を流しに捨てようと思った瞬間
ちょっと!その汁!捨てないでよ!もったいない!これ一番体にいいんだから!
と義母が叫んだ。
信じられない!これ捨てるなんて!
と言いながら、義母はそのままその汁をすすりだした。
その姿がホラーでなんとも言えない恐怖。
口を尖らせ意味不明のマウントを取ったようなあの顔で大根汁をすする義母。
ていうかキモチワルイ・・・。
20年以上経ってもその光景は忘れることができない。
しかしまぁ毎年思っていたけど、台所に女二人はいらないね。
どちらかがやるだけでいいわ、鬱陶しい。
私は仏様の事を何年もやってきたけど、
男の担当、神様の事に関しては義父は何も夫に教えてないw
教えてもやらないだろうけどな(笑)
私には関係ないから別にいいか。
この先は神様も仏様もやっていく人いなくなっちゃったあの家。
私が住んでいる今の家を建てた時に、勝手に仏壇置き場を作り
神棚を祭る場所も指定してきた義母だけど、その仏壇と神棚がこの家に入ることはまずもうないかな。
ご愁傷様です。
大根汁をすする義母の姿をここに書き吐き出すことで
私のその記憶が削除されるように願う。合掌。