ストロークセンサーの修理を実施しました。



先日の mcfaj 筑波の際に、採れるデーターがちょっとおかしいな?とは思っていましたが…
修理依頼が来たのでチェックしてみました。

コネクターのピンでテスターを当てて抵抗値を測定しますが、極めて二リアに動き問題無し。

おかしいな?と言う事で念の為解体。

やはり防水仕様といっても内部には若干水が入り込んでいるようで軽い錆が発生していました。
今年は雨のレース多かったですからねえ…

でも特に問題になるような、躍動面の錆はありません。
ざっとクリーニングしていると原因を見つけてしまいました。

スライダーの基板と抵抗棒の終端接着部が折れています。
イメージ 1

この抵抗棒は半田が乗らない素材のようで、基板と抵抗棒の接続は接着剤?のような物で行われています。

電気的な接点は基板と抵抗棒の間にスプリングが入っていて、そのスプリングに対してワイヤーが半田付けされています。

このように接着が外れてしまうとスプリングが浮き、電気的な接点が切れてしまいますね。
普段は抵抗棒自体のしなりもあるので接点が繋がっていますが、走り出して振動が加わると接点が開いて駄目になってしまうのでしょう。

修理についてはどうしようか悩んだのですが、耐熱/耐衝撃用の瞬間接着剤で固定してみました。

エポキシ等で接着面を盛り上げるのは後々別の不具合が出そうだし、部品も小さいのでエポキシでは難しいかと。
元々ある接着剤を全部削り落としてエポキシというのも良いかもしれませんが、素材も密着するし瞬間接着剤で良いだろうと。
ただし、場所が場所なだけに耐衝撃は絶対なので、普通のアロンアルファとかは使えませんね。
今はホームセンターでも耐熱/耐衝撃のアロンアルファが売ってるので、1本持っておくと便利です。

これで駄目だと、施行が大変ですが基板に小さな穴を開けて、釣り糸(テグス)で基板と抵抗棒を結び合わせるような処置にしようかと思います。
しばらくこれで使って見てもらって、経過観察にしたいと思います。



次は…



2D製のストロークセンサーの HRCロガー対応化改造です。


データーロガーの大手、ヤマハファクトリーでも採用されている 2D のストロークセンサーを HRCロガーに対応させるように依頼がありました。

物は 100mm ストロークの 5kΩ リニアポジションポテンショメーターです。
イメージ 2

電気的な改造はこれまでと同じ方法で行けるので問題無さそうですが、ちょっと困ったのは…
ロッドエンドも無いので入手お願いしますとの事。

う~ん、確かに普通には見ないタイプだ。
イメージ 3

何かで見たような憶えも… なんだっけなあ???
あ!ラジコンのステアリングリンケージだ!

って事でちょっと調べました。
ふむふむ、モノはピロボールって言うのですね。

では早速ラジコン部品店にレッツゴー!向かった先は横浜のヨドバシカメラ。

残念… 形状は全くその通りだったのですがサイズが全然違います。
当たり前だけどラジコン用は小さいですね…

ロッドエンドの取り付けネジの径を計ったら、M4-0.7 でした。

これならもしかして??って事で一般工業製品のロッドエンドベアリングに置き換えられたので、2D オリジナルの作りは止めて一般的なロッドエンドベアリングに構造変更する事にしちゃいました。
プラスチックから鉄に素材が変わるので、重くなるけど許して下さい…


ロッドエンドの件が片付いたら電気的な方面へ。

まずはバラして構造確認。
イメージ 4

ふむふむ… どうも販売元は違ってもどれも中身の部品は同じですね… 作ってる工場は同じようです。
ざっと掃除して問題無い事を確認したら本体は組み立て。

次に HRCロガーとのインターフェースとなる基板の製作。

折角作った回路図、どっかに無くしちゃって…(汗)
手元にある以前自分が作った回路から図面起こし直しました。
自分で作った回路なのにすっかり忘れていますね、なんでこんな風になってるんだ??なんて迷う事多数。
ざっと回路を調べて部品を用意して半田付け。
イメージ 5
イメージ 6

結構時間掛かりました…
出来上がったら、一旦作業場を離れて時間を置き、もう一度回路チェック。
この一旦離れるというのが実は結構大事だったりします。
ずっと掛かりっきりだとしょうもない凡ミスが気付かなかったりするんですね。

今回も電源の入力を間違えているのを発見、修正実施。

電気的に回路が成立したら電源を入れて機能確認。
OK!基板単体では動作しました。

今日はここまで。

次回センサー本体と組み合わせて nao RS で機能確認して問題無ければ仕上げます。