TZ のフォーク分解時に必要なロッドプーラーを自作しました。


大した物ではありませんが… 無くても何とでもなりますが…

TZ の倒立フォークを分解するには、3種の特殊工具が必要です。
無くても力技で何とかなる場合もありますが、安全に確実に作業する為にはやはり必要でしょう。

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1. フォークスプリングコンプレッサー (90890-01441)--- \6,962

2. ロツド ホルダ-                   (90890-01434) ---  \3,812 

3.  ロツド プ-ラ-                   (90890-01437) ---  \2,919 
  ロツドプ-ラ-アタツチメントM10 (90890-01436) ---  \1,239 

どうやって使うのかと言うと、フォークスプリングコンプレッサーでフォークスプリングを押下げ、ロッドホルダーでスプリングの上がり止めをし、その状態でトップキャップを外して分解します。

組み立て後のフォークオイル注入時に、ロッドプーラーでダンパーロッドを押し引きし、カートリッジ内のエア抜きをします。


nao はちょと前まで期限設定無しで 250時代から約10年程、これらの特殊工具をカオスデザインさんから借用していたのですが、先日返却要請があり一旦返却。
今回使い終わったらまた貸してあげるよ… なんて言ってくれたのですが、そろそろ自分のが必要かな?とも思い、密かに自作を企てていました。

ヤマハ純正はしっかりと作ってある分だけ値段も高いので… 全部揃えたら大変な金額です。
それに TZ に使うにはスプリングコンプレッサーが使用中にズレてしまって、最悪外れてしまい使い難いのです。
やってみると解りますが、これらを使う時には手、足、口とあらゆる箇所がフル稼働です(笑)

96以前のフォークはスプリングコンプレッサーを取り付けるスペーサーが段付きになっていてヤマハ純正工具が噛みやすい形状だったのですが、250 も 125 も 97以後のフォークはスペーサーが薄くなり、単純なパイプ形状になったので大変保持し難いです。

そして 2000年式以後は、スペーサーの材質が変更されて鉄からアルミになりました。

これがまた、アルミのスペーサーはちょっとした事で曲がるし削れるしで… 多少の重量増はあっても鉄の方が頑丈で良いのか?とも思いますが適切な工具があれば破損も防げるのでしょう。

鉄のスペーサーのフォークの場合、特殊工具無しでも力技や多少無理のある工具で何とかなりますが、アルミのスペーサーはそんな事したら簡単に破損してしまいます…

nao TZ は 97モデルですが、生意気にもフォークは 00モデルのが入っています。

ネットを探すと、皆さん考える事は同じ様で、結構色々な自作工具があります。
ヤフオクにも使い易そうな特殊工具(プロ用 カートリッジフォーク分解工具 ひとりでできた~)がありますが… やはりちょっと高いですねえ。

そんな折、とある筋からフォークスプリングコンプレッサーを設計/製作して頂ける事になりました。
有難うございます!誰なのかは一部の人にはもうバレてるかな?

さて、最大のネックだったフォークスプリングコンプレッサーはお任せで甘えさせて頂くとして、もう一点。


ロッドプーラー


別にロッドプーラー無くても、タコ糸をダンパーロッドに結びつけて引っ張る事でエア抜きは出来るのですが(押す時は適当な棒で)使っていた立場からするとロッドプーラーがあると便利。
でもアタッチメントと合わせて \4,158 出す程の物じゃありません。

こんな物、適当な高ナットと鉄棒で作れないか?

って事で、調べて見ると何とダンパーロッドのネジ部は M10-1.0 とか言う不思議なサイズ。
M10 だと並目でピッチは 1.5、細目でも 1.25 で、そのさらに下を行くじゃないですか。

う~んどうしよう??やっぱりタコ糸作戦かなあ?と諦めていたのですが、今日の散歩の途中で立ち寄ったホームセンタービバホームで M10-1.0 のタップを発見。
値段は \660

M8 の高ナットを元に改造すれば安く作れるな… M8 高ナットが約50円、全ネジの M8 は家に在庫があった筈…

と言う事で、買い物です。

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M10-1.0 TAP  ---  \660
M8高ナット  ---  \50
M8全ネジ   ---  家に在庫あった物です、 \50 程度だったような…??

               *** レシート無くしちゃったので、記憶を元にしており値段は正確じゃ無いです。


では製作。

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M8高ナットは全高が 30mm あるので、約 15mm の位置まで M10-1.0 TAP の下穴である 9mm を掘ります。

ボール盤あると楽なんですが、持って居ないので普通に電動ドリルです。
深く掘り過ぎないように、反対側から 15mm の首下のネジを刺してストッパーにしてあります。

下穴が開いたら、丁寧にタップ立て。
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タップが立ったら組み立てて完成です!
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持ち手に適当なドライバーの柄とか使えばそれなり見えそうですが、とりあえず機能的にはこれで問題無しです。

総額で \1,000 以下で出来ました。

タップが手元にあるので同様のサイズは量産出来ます。
その場合は高ナットと全ネジだけですから、 \100 程度で出来そうですがヤマハの一部の車種限定かな?
96以前の TZ250 とか、3XV の TZR-SP はサイズが同じ筈なんですが。

そうそう!ロッドホルダーですが、これは適当な 2mm 程度の鉄板に 10mm の穴を開けて、一方を切り開く事で作れます。
適当な M10 のワッシャーの一箇所を切り開く事でも ok ですね、買うまでもありません。