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9/13 FISCO選手権最終戦に参戦してきました。


何時も通り前日入りして練習走行。


今回は、先週の MCFAJ でダンロップから推されたリアのDタイヤを履いて前日練習に挑みます。
気象条件は先週と左程の変化が無く、2,3試しましたが結局は先週のセッティングと同じ状態のキャブに仕上がりました。

今回は嫁さん同伴です。
いつも嫁さんは”今日は何本走るの?”と聞いてきますが、基本的に nao は今日は何本とは事前には決めません。
納得行くまで走れる限り走ります。

逆を言えば、納得出来る要素があれば、1周でやめる事もありえるワケです。

今回は使用経験が無いDタイヤですから、慣れと、使えるかどうかの判断を付けるのに相当の時間が掛かるとは踏んでいました。

1本目開始。
う~ん、違いなど良く解りません。
が、タイムは1秒近辺。

後半慣れてきて冷静に分析して見ると…

100R 後半で向きが変わるが、やたら跳ねる。

300R から先はフロントが跳ねだし、押さえ込むとリアが跳ねだす。

ダンロップではブレーキングでリアのスネーキングが始まる。

ベストは死にそうな挙動を出しながら何とか 59秒台に一発のみ。

う~ん,、まだ慣れてない、使い方を間違っているだけかもしれないので続けざまにガソリンを補給して2本目へ出走。

傾向は変わらず。
ネッツへの飛び込みで前後滑って飛びそうになる、これは駄目だと判断。

3本目の走行はリアCへ変更。


ここで大きな変化が。

先程感じた不満はほぼ解消され、やはり以前より感じている 100R 出口でインに寄れないと言う問題のみが残った状態。
あまりイン付きを気にせずスピードを乗せてリズムを取ってヘアピンへ進入(これまで通りS字を描きながら 100R 出口からヘアピンへ)するとタイミングが取れる乗り方があるのが何と無く解って来ました。

この走行でこれまで出来た事が無かった 58秒コンスタントを単独で走る事が出来ました。
ビッグバイクと絡んでしまっても59秒前半から 58秒後半で走れます。

明日のレースへの手応えを掴んだのもあり、前日練習は 3本で終了。

バイクも何時も通りストレートは速いです。

ノーマルではかなり速い部類のエンジンでは無いかと思います。
この日のトップスピード 219.7km

リードバルブはやはりエンデュランス製はちょっとドンツキの傾向があるようですが、セッティングで対処出来ると思います。
今回はそこまで余裕が無いので明日のレースはモトバムリードで走ります。

シリンダー等、特に問題無く整備を施しタイヤは前D、後Cで。

富士は門限20時なので、一旦整備を中断し風呂と買出しへ…
今回はさかいさん達の車には乗り切れず、nao のワイドでは銭湯への道は狭すぎて通れないので泣く泣く別行動で御殿場温泉会館へ行って来ました。

その後、ゲート前で今回わざわざ応援に来て下さったかつさんと合流してパドックへ。
かつさんとお喋りしつつ、残りの整備を済ませて22時過ぎに就寝。



レース当日。


予選

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予選は前日とほぼ変わらない天候で、キャブもそのまま。
いざ出走してみるとデトカンのカウントが若干多くて、予選時間12分で38発。
打っている区間はヘアピンの出口と 300R の中、ストレートで4速の時。

1コーナー出口から Aコーナーまでの間が加速しない感じが強く、回転の上がりがもっさりしている印象です。
300R ももう少し加速感が強いのが本来では?と思いますが特に問題があるレベルではありません。

無事予選終了。

結果は 1"58.250 で自己ベスト更新でした。
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タイムが出ているのにバイクが速い感じがしない、こう言う時は大概が”乗れている”状態の時です。
余裕があるのでネガの部分が見えるのでしょうか。

予選終了後、ロガーでデーターを確認するとエンジンは予想に反してデトカンを叩いている割にはトップスピードは落ちておらず、中間加速は良い位です。

タイムが上がってきたからでしょうか、リアサスが前日の 58秒と比べてもかなり沈むようになっています。
フロントの底付きも多くなっていて、決勝に向けては何か対策すべきか悩む所です。

ダンロップへのブレーキングを見てみると、前日より突っ込めていないのが解ります。

スピード差は前日と大差無いので、車体の姿勢から来る物でしょうか。
確かにレバー握った時の前後のピッチングが大きい印象で安定性を得る為に距離がある程度必要です。

ストロークセンサーのデーターから見てもリアの安定が無い(動き過ぎる)のでリアのダンパー圧側を1ノッチ固める事に。
フロントの沈み込みも大きくなってきているのでフロントも圧側を1ノッチ掛けました。

自己ベスト更新と言っても、現実はそんなに甘くなく順位で見るとダントツのビリです。

予選3位の佐○選手で 57秒台。
その上は 55秒を見なければ届きません。
今回初めて富士を走る大○選手にも大きく水を開けられて、順位的には望み薄です。

nao を除く3選手で、”決勝はスリップ使って争いは55秒台だね”なんて会話をしていて、nao は胃が痛くなって来ました…





決勝

人それぞれ、色んな目標と意味を持ってレースをしていると思います。
nao は今年の目標は大きく構えて国際昇格でしたが、それはとっくに崩れ、今回の課題は自己ベストの更新でした。

それは予選ですでに達成したとも言えるのですが、他の3選手を見る限り、こんなタイムではお話になりません、戦う相手の居ないタイムでは選手権出る資格無しとも言えるでしょう。

このままでは一人旅になるのが明白ですから、決勝は何とか57秒台を自力で、スリップ合戦に上手く潜り込んで幻の 56秒台領域に何とか片足を突っ込む事だけでも…と真剣に方策を考えていました。




しかしそんな目論見は全て水に流れてしまいました。






はい、水に流れたんです。









もう認めましょう、nao が呪われているんでしょう。
富士にレース出た皆さんゴメンナサイ。








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スタ前チェック中に突然の豪雨です。



先程までのピ~カンな晴れは何処へ?
皆慌ててレインへ換装します。

nao も当然レインへ換装。

見に来ていただいたかつさんも人手不足に託けて巻き込んで、使える手は何でも使ってレインへ換装しますが、作業に手間取り、ピットエンド閉鎖1分前の放送が掛かった時点でバイクからはウォーマーが外れておらず、nao はヘルメットの曇り止めの途中で、あと1分ではもう無理だ… と思っていましたが、チーム山梨のボス”だ~くろ”さん他、多くの仲間がウォーマーを剥いでエンジン始動まで行って下さり、マーシャルカーに後ろを追いかけられながらピットエンド閉鎖ギリギリでコースインできました。

ピット作業を手伝って下さった皆さん有難うございます。
本当にピットスタートになるのを覚悟していた状態だったので助かりました。

しかし、やはり曇り止め対策が不十分でシールドは一瞬にして曇りました。

しょうがないので若干シールドを上げて曇りを取り、探るように走ったサイティングラップ、リアタイヤのスライドが止まりません。

出来る限りペースを上げて、それでもレースやるタイムじゃないな、コレは…という状態で飛び込んだ 300R、川に乗らない様に川に交差するように飛び込んで見た所でリアが制御不能なほどにスライド。
コースアウトし転倒は免れましたが、かなり危険な状態です。

グリッドに戻り、シールドも曇り、万事休す。
前が見えなくてはもう無理、ウォームアップラップ回ってピットインリタイヤすると嫁さんに告げてスタートを待っていると、”スタートディレイド”に。

一旦仕切り直しになり命拾い。
今度は厳重に曇り止めを施して再スタート。

しかしリアのスライドは一向に止まらず、1コーナーから Aコーナーへ向かう軽い右のダックでも滑り出す始末。
300R などスロットルオフでバイク立てて進入しても”ツ~”と横へ移動していきます。

それでも色々乗り方を工夫して走ってみますが、改善策が全く見つかりません。

一度転倒して再スタートした佐○さんにも抜かれる始末。


これはもうレースでは無いなと判断しました。

まるでスケート。
コースに留まっていられるかどうかは殆ど運だけで、技術的にも何も得られる物はありません。
3周ほど粘って、特に 300R で何とかスライド止めるべく頑張っても見ましたがこんな状態では命がいくつあっても足りません。

nao は 18歳の時にレースデビューして以来、途中棄権はこれまで1度しかありませんでした。
そしてついに2度目が訪れました。

4周目、nao の直後に付けて、それまでバトルしていた石○選手に別れを告げて nao はピットロードへ。
ストレートを疾走する石○選手がアイコンタクトで”おいおい!帰ってこいよ~”と呼んでいますが、ゴメンナサイもう無理でした。


FISCO 選手権最終戦

ピットインリタイヤ --- 途中棄権。

これが今回の全てです。

無い物は仕方ありませんが、ダンロップの旧型レインがあればと強く思います。

今回までは使い方の問題だろうとブリジストンレインを何とか掌握しようと努力してきましたが、これでは怖いだけで何も得られません。

元々レインは嫌いですが、去年最終戦から富士はずっと雨ですが、ピットインリタイヤを決断するまで酷い状況には遭遇していませんでした。

フロントはブリジストンもグリップに不安感が全く無いので、リアタイヤ、nao の持つリアタイヤに何か固有の問題があるのかもしれませんが、現在の nao はブリジストンレインは全く信頼出来なくなってしまいました。

結局、タイヤって実グリップも大事ですが、nao 程度の実力のライダーには”いかにライダーをその気にさせるか、希望を持たせるか”が何より大切だと思うのです。

無い物は仕方ありませんから、有る物でどうにかしなければなりません。
残る1手、新型ダンロップレインを試して見たいと思います。

それで駄目なら…?
その時に新たな道を模索しましょう。
今はそこまで考えられません。

とりあえず08シーズンが終わりました。
全戦雨、そしてノーポイント。

今年1年、富士を走った皆さんお疲れ様でした。

かつさん、富士まで来てもらってこんな天気でこんな結果で… 申し訳ありませんでした。
これに懲りず是非にまた来て下さい。