前回、お互いの思いはすれ違うということを書いて、その後、ある人の話を思い出しました。
※ブログに書く許可はもらいました。
その人は、母子家庭で育ちました。
父親の記憶は一切なく、小さい頃の記憶も人に関することはほとんどなく、覚えているのは、建物や間取りのことだけ。
母子家庭なので、母親は金銭感覚を身につけさせるためか、余計なものをねだらないようにかはわかりませんが、その人が物心つく前から、家計簿をその人の目の前でつけていたそうです。
当然小さいその人は、母親が何をしているのか興味津々で見ていたのでしょう。
そこには、今日も赤字、今月も赤字の記号があったそうです。
そして、家にはお金がない、だから節約しないといけないと言われたそうです。
小さなその人は、「家にはお金がない。だから、節約しないといけない」というその言葉を信じてほしいものをほしいと言わず、我慢しました。
その人が、ある時ふと思い出しました。
周囲の大人たちに言われていたある言葉を…
「お母さんのために生まれてきてくれて、ありがとう」
「あなたがお母さんを守るのよ」
「あなたしかお母さんを守る人はいないのよ」
だからでしょうか、周囲の大人たちは、いつもではなく、ごくたまにご飯を食べさせてくれたり、いろいろなものを買ってくれました。
その時、呪文のようなセリフとともに…
その人の誕生日は周りの大人たちとご馳走を食べる日でした。
誕生日ケーキにロウソクを灯して、「お誕生日おめでとう」と言われた記憶はなく、お誕生日会の写真もなく、ただ、大人たちに混ざってご飯を食べて、食べ終わるとテレビを見る…そんな誕生日だったそうです。
そんな話を思い出して、大人たちの何気ない言葉、そして、繰り返す何気ない言葉には、本当に呪文のような効果があります。
その人は、ずっと思っていたそうです。
「私がしっかりしなきゃ」
「食べれるときに食べておかなきゃ」
そして、いつしか…小学生のころには…
「人を信用してはいけない」って…
人を信用していけないって思っている子どもって、哀しくないですか?
そんな哀しい子どもが一人でもいなくなるために、私たち大人は、どうすればいいのでしょうか?

