大学で化学工学を学ぶ

親の職業の為転校ばかりで結局5つの小学校に通い、高校でも1度転校し勉学的には最悪の状態であったが、幸運にも東京にある日本を代表する工業大学に入学出来た。小学上級の頃はかなり注目された記憶があるが、中学高校では東京の国立一期校を受験するグループにいて受験勉強は真剣にやった。大学に入り、それまでの環境とは違い自分より「優秀」と感じる同期が周りにウジャウジャ居る事に不思議な感覚を覚えた記憶があるがそんなものなんだと納得した。教養課程を修了し専攻を選ぶ際悩んだ記憶があるが、結局化学工学課程に進んだ。

 

当時の日本は高度成長黎明期で、大規模エチレンセンターを中心にした石油化学工業への激変中で日本中プラント建設だらけであったので、その中で何か活躍の場所がある筈だと軽く考えて決めた。熟年になって振り返ってみると、多くの人は同感してくれるだろうが、大学生の頃は実際何も考えていなかった気がする。だた自由な時間を過ごし、世間に少しづつ触れる事によってそれからの人生に有益だった何かをこの頃に身に付けたかも知れないが良く分からない。

学問的には最高に恵まれた環境にあったにも関わらず目標も無く無駄に時間を過ごした記憶ばかりでもっと深い専門知識を身に付ける機会を失った事を今も悔いている。裕福でもなく子沢山の家庭でありながらキッチリと希望する大学での教育を受けさせてくれた両親には大変感謝して生きてきた。