数年前、京都検定1級合格者の集いなるものが仁和寺であった。
お昼に解散後のんびり府庁前まで歩いてきた私はあるお店をみつけた。
その時は腹一杯でついつい探検することなくスルーしてしまったが、
気になった私はいつも参考にさせていただいている甘味のHPの方に
気になる店を見つけた旨、メールでお知らせした。
するとなんと、そのHP主の方がわざわざ店を訪問され、記事にしていただいたのである。
そんな嬉しい想い出のあるお店がこちら
府庁のほぼ向かい、丸太町通沿いにある「八十吉」さんである。
本店は奈良の吉野にある。吉野葛で知られる葛の本場だ。
そのお店が出されるくずきり。食べないわけには行かない。HP主の方にも
ご好評いただいた。後日京都に訪れた際、迷わず私は店を訪れた。
店自体は広くはないが、できたてのようで綺麗である。くずきりを注文すると
写真のようなカタチで供される。
まずは和三盆糖の干菓子を。上品な甘さでスゥっとなる。
続いては主役のくずきりだ。こちらも素晴らしい出来でさすが吉野の本場を
彷彿とさせる。くずきりといえば「鍵善良房」さんがあまりにも有名だが、
全く引けを取っていないと思われた。「いわゆる上(カミ)にいるときにくずきり
が食べたくなったらここだな」と、鍵善さんとの使い分け境界線などを勝手に
模索してしまった。
お店の人によると、黒蜜にも相当のご自信があるらしく、くずきりを食べ終えた
あと、氷を入れて飲み干してくださいと説明を受けた。そのとおりやってみると、
甘ったるさが残らず気持ちのいい後味が残った。
こういうふうに自分で見つけたお店がネットの有名人に紹介されるというのは
感激で、オタ心を満たしてくれる。
今後も下(シモ)の鍵善さんに対し、上(カミ)の八十吉さんとして認知されて
いって欲しいと思う。