今日の父は酸素が付いていた。

でも、そのためか顔色は昨日より良かった。

血色が良いと言うのは、今となっては

なりよりな感じがする。


母の問いかけに口はもぐもぐするが

言葉は発する事が出来ない。

首を縦に振ることは出来るので、

YES NOの形をとるしか無い。


頭の良い父ゆえ、

今、何を感じて思っているのか。

人の身体はよく出来ていて、

もう、過去を振り返って人生の総括が、

出来る状況には見えない。

残された者がそれを担う、想像で


遺影を探すため元気だった頃の写真を振り返ると

お互いに我慢しながら、相手に合わせて

共に時間を共有してきた記憶がよみがえる。

今となっては、良い息子でなかったろうし

こちらが望む父親像でもなかった。

お互いさまであり、父を超えることも

出来なかったということだ。