ボールペンを消しゴムで消すことはできないという点で、鉛筆と消しゴムは切っても切れない糸で結ばれているといえます
鉛筆で文字が書ける秘密は、紙の表面にあります。
紙の表面は一見平らなようにも見えますが、顕微鏡でよく覗いてみると、紙の繊維が絡まった草むらのようになっています
そのため、繊維の上に鉛筆の柔らかい芯をすべらせると、草むらに黒くて細かい粒子が密着し、その部分が黒く見えるというのが鉛筆のメカニズムになっているわけなのです。
一方、その黒い粒子を取り除く役割を果たしているのが消しゴムです。
消しゴムは、粒子と結びつく力がとても強い物質で作られていて、その力は鉛筆の粒子が紙にくっつく力の数百倍とも言われています。
粒子をひきつける威力が大きいために、鉛筆の線を簡単に消し去ってしまうことができるのです。
さらに、消しゴムはカスが出ますが、これは粒子とくっつく力が衰えないようにするためで、次々と新しい部分が現れるように工夫してあるのです
現在一般的に使用されている消しゴムは塩化ビニール製で、焼却するときにダイオキシンを発生させてしまうことから、最近ではスチレン系合成ゴムなどでできたものが登場しています。