2023年は、月に1冊本を読むことをスローガンにしました。
2023年の14冊目は、小川糸さんのライオンのおやつです。
若くして余命を告げられた主人公が、瀬戸内の島にあるホスピスで残りの日々を過ごすことを決めます。
ホスピスでは、毎週日曜日、入居者がリクエストできる「おやつの時間」があり、主人公は何をリクエストするかを選べずにいます。
瀬戸内の島で出会った人たちと関わりながら、食べて、生きて、この世から旅立つことを考えながら、最後に主人公がリクエストした、人生の最後に食べたいおやつとは…。
生きることの尊さが、あたたかく描き出された作品です。
小川糸さんの作品を読むのは2冊目なのですが、文章が優しく、あたたかく、ろうそくの火を眺めている時のように、温かい気持ちになる。
本当に面白く、素直に感動しました。
マドンナの瀬戸内の海のように広い、人を思う思い。
シマさんと舞さんの作る、美味しそうなお料理たち。
ホスピスの入居者の、アワトリス氏、マスター、百ちゃんたちの、生き様。
タヒチ君との恋とも友情とも言い難い、お互いを思う気持ち。
六花(犬)と過ごす温かい時間と、深まっていく絆。
全てのエピソードに心がほっこりします。
生きることは誰かの光になること。
今を生きているのが当たり前じゃない、今をもっと大切にしたいと思える作品でした(*´꒳`*)
2023.05.03(水)読了
最後まで読んでいただき
ありがとうございました