つづきものを書こうとするといつも面倒くさくなります。

でも、つづく、と言ったからには書かねば。


なぜ、テストで0点を取ったほどの私が

生理学を教えて来たかというと

それは単に需要の割に供給が少なかったためでした。

看護学校をはじめとする医療系専門学校では

解剖学・生理学は基礎科目としてとっても重要です。

それは本来医師が教えなければならないのですが

大学の先生方は皆お忙しく、さらには講師料が安すぎました。

そこで、私のような立場の者が重宝がられたわけです。

だって、私の前に教えていた先生は理学部でミジンコの研究をしていた

と言う人で、それなら、私の方が適任なわけで、もともと

人の身体と動物の身体は生理学的にはほとんど変わらないし

人の身体を研究するために動物が使われるくらいですから。


しかし、教えるとなるとなかなか大変なことでした。

初めのうちは前日ほとんど徹夜もどきで勉強して

どんな質問にも答えられるよう必死でした。

あんなに勉強したのは生まれて初めてというくらい。

当時の看護学校の学生は今とは比べものにならないくらい

とても真面目で、出席を取る必要はなく、授業中誰一人として

眠るような子はいませんでした。みな目をキラキラ輝かせて

こんな付け焼刃の私の話を一生懸命聞いてくれました。

今思えば本当に申し訳なかったけれど、

みんなで飲みにいったりもして(今ならクビです)

とっても楽しい思い出でした。

すみません、なかなか本題にたどりつけず・・・

続きます。