娘が旅に出て二、七日(ふたなのか)が過ぎた。
我が家は臨済宗妙心寺派なので、旅に出る宗派である。
菩提寺の住職の話によると
初七日、二七日、三七日・・・と七日ごとにあの世に近づくための関所みたいなところがあって、その都度
裁判が行われるらしい。
「あなたの人生はどんな人生でしたか?」と問われるのかな・・・
だから毎週の七日は般若心経を読経しながら話しかける
「次の七日へはクリアできたかな?今頃どの辺を旅しているのかな」

そして7か所の関門を経て、7週間の旅を終えるといよいよ四十九日という法要がありいよいよあの世に到着するらしい。

親より早く逝くなんて、これより親不孝なことなんてない。
でも娘はたくさんの楽しい思い出をくれた。
周囲の人のこともたくさん笑顔にしていたとも思う。
だからきっと、天国に行けると思う。
みんなに泣いてもらって惜しまれる人生だったんだから・・・

今日は、位牌を買いに出かけた。
四十九日までに用意しておかないといけないからね。
ネットでもいろいろ物色したけれど、素材や生産地や名入れのことなどよくわからないので高くついたけれどやっぱり実店舗で購入。
つい数か月前に先祖代々と両親の位牌を我が家に持ってきたときに、今流行りのコンパクトなモダンな仏壇を買ったお店。
娘らしい可愛くてモダンな位牌を探した。
あんまり現代風だと両親の「THE位牌」みたいなのと釣り合いがとれないので、そこそこモダンでそこそこ可愛いのを探した。
日本の職人さんが作った紫檀のワインレッドの位牌が見つかった。
桜の花があしらわれている。
そこに私の戒名と並べて名入れしてもらう。
娘がひとりで寂しくないように、私も戒名をつけてもらった。
「麗室弥法信女」
麗しいとかいう漢字使ってもらえてちょっと嬉しい。