一日おきに病院に足を運んでいる。
おととい会えたときは、動揺してしまって早々に帰ったきてしまった。
帰ってきてから、「髪をとかしてやればよかった」とか…「顔に化粧水を塗ってあげたらよかった」とか…
「手をさすってやればよかった」とかいろいろ思ってしまったので今日はそれを全部やってあげた。

昨日、シャンプーをしてもらったようで髪はツインテールに結んでもらっていた。
良かったね。

でも相変わらず、身体中浮腫んでた。
まぶたも真っ赤に腫れ上がっていた。
腫れすぎて行き場のないまぶたの内側の粘膜が外に飛び出していた。
まぶたをそっと開いてみたら…
もう全く生命力を失った瞳が、そこにあった。
脳裏に焼き付いて離れない。

あの瞳を思い出すと、胸が苦しくなって叫び出しそうになる。

開いたままの口元を閉じさせようとしたけど…
硬直しているようで、びくともしなかった。

出かけるとき、コートの裾に引っ掛けて玄関のフクロウの置物が落ちて割れてしまった。
嫌な感じがする。

ずっとそばにいてやりたい

そう看護師さんに言ったら、今後個室に入れば家族がある程度自由に出入りできると言われた。
個室の料金は一日15,000円以上…
1ヶ月も入れば部屋代だけで、50万近くかかってしまう。
悩ましい…
でも、車を売ってでも個室代を払ってそばにいてやりたい。
絶対に、母の時のようにひとりぼっちで逝かせたくない。
もし、ひとりぼっちで逝かせるようなことがあったら私は一生悔やみ、頭がおかしくなってしまうと思う。