別事業に進出した「妹取締役」と「顧問」が居ない会社は、真面目な主要従業員のおかげで順調に営業できました。決して売り上げが伸びたりする訳では有りませんが、監視が無いというか、伸び伸びと仕事ができたようです。社長の居る朝の1時間を除いては・・・
従業員も生活が掛かって居ますから、それなりに創意工夫し仕事を回していきました。ただ残念なのは命令系統が崩壊していますので、必要最低限の連絡も、時には抜けるというポカは発生しました。その辺の不具合を調整し、社長もいない会社をうまく回すよう整えていくのも総務の仕事と理解し、百人弱の従業員が途方に暮れなくていいように、自分のやる気も気力も充実していった時期でもありました。重大なる問題も発生せず、このまま面白おかしくワイワイと過ごせるステキな会社であるはずでした。
そして半年後、数千万の負債と共に「妹取締役」と「顧問」が帰ってきました。別事業に失敗して・・・
本業の資金的には問題ありませんでしたが、「妹取締役」への「貸付金」としていましたので大変です。社長の機嫌は常に悪くなる。「妹取締役」と「顧問」は元の鞘に収まるのですが、何となく「白い目」が漂っており、それでも役職上指揮命令をしなくてはいけない場面で、昔の様にはいかないのです。
もっとも指揮命令を発しなくても仕事は回っていたのですが、すべての報告連絡が役職者に入っていきますので、指揮命令をしなければならない状態になってしまったのです。本人たちも辛かったと思います。社長のように、ほぼすべてを「他人」に任せる事が出来なかったのでしょう。
で、総務の私です。上司のほぼ居ない会社から、元の3頭立てのトロイカに戻ってしまうと、これは大変です。少しづつ改革していったことが改悪になっていきました。私が良かれと思って変更しても、そうではないことが増えてきました。時の流れは不幸を忘れさせ、「白い目」も薄らいでくると、わたしの気力も薄らいでいきました。
このまま現職に留まることは会社にとってはプラスのようですが、帰ってきた経緯の説明もなければ、今後の方針の説明もない人たちと、それをよく言えば許容し、悪く言えば無視して、指示命令をしない社長に少しづつ幻滅し、自分の居場所を狭めていきました。
別事業に進出するときに、「あとは宜しく」的なことを言われた総務課長にとって、「帰ってきたぴょ~ん」では、自己消化できませんでした。
「話が違う。転職してやる」





