みなさま!お久しぶりでございます!
さてさて、秋も深まってまいりました~
。
というわけで、夜が明けたらを休ませて、別の話を。一話だけです。
ではでは、どうぞ!
もーーー、見てくれている方、本当に感謝です。頑張ります。
朝、………つっても、5時ちょい前くらい。
枕元においてた携帯が、けたたましく鳴り響いた。
「う~………ん……でん、わ………」
アラームは切っといたはずだから……
ハァ…朝から仕事あるってのに、時間に電話かけてくるなんて、どこのどいつだ?
思い当たるとしたら一人しかいない。
だれ?
しばらく携帯を凝視するが、一向に止まらない。
見たことのない番号。
何コールも送るが、止まらない。
相手が、出ろ、出ろ!!って言ってるみたい。
「はぁ………誰??…」
諦めて、電話に出ると。
『お!!もしもし!』
うすうすだけど、やっぱりね。
『やっと出たよ~!』
人を起こしといて、やっと、ってないだろ?
こんな時間に電話なんて………ねえ?
『いや~、もしかして、もう仕事かもっ!て思って、急いで電話したんだけど~』
うん、仕事だけど、もうちょいおそくでも良かったんじゃない?
五時ってさ……
『久しぶりに、声が聞きたくなって。』
ふふ、この人、僕とおんなじこと考えてんの?
『おはよう、チャンミナ。元気?』
僕もちょうど、聞きたかったよ。
あなたの声を。
「おはようございます、ヒョン。僕は、疲れてたのに起こされて、ちょっとフキゲンになりそうですよ?」
聞くと幸せになれる、大好きな声を。
『あーーはーは!!おれの声で、元気出してよ!俺は、チャンミナの声で、元気が出るけど?』
安心できる、安らぎの声を。
「うるせえです。僕の声で元気が出るとか出ないとか、知ったこっちゃないですからね。」
本当は、僕だけのものにしたいくらい、
大好きな声を。
『ははっ、そう言うと思ったよ!…おっと、時間みたい。』
まあ、そんなこと、
「早く行ってください、遅刻でもしたら大変ですからね。」
普段の僕は絶対言わないけど、
『………チャンミナ?』
特別ですから。
「まだなにか?」
今日だけですから。
『愛してるよ。いつでも、お前の事。』
ヒョンだけが、愛してるんじゃないよ。
「ヒョン。一度しか言わないので、よく聞いてください。」
『え!?なに!?いきなり!!?いきなり好きだけど!』
「僕、ヒョ……ユノの声聞いたら、元気でました。幸せな気分になれました。その声、僕好きです。…………もちろんユノも好き。電話くれて、ありがとうございます。今日も仕事、頑張れそうです。
……ゆの、ふぁいてぃん♡ぁ、ぁ、愛し、てます。」
『……………』
「……………」
『………………………』
「………………………」
あれ、反応がないんだけど‥…
「……ヒョーン?…」
『………くおん……』
「は?」
『録音機持ってくるからもっかい言って…』
「一度だけって言ったじゃねーですか!」
『あ~、おしいことしたー!!』
「ハァ……………ヒョン、あのですね。録音して、何回も何回もおんなじ言葉の、おんなじ音程を聞いたって、有り難みがなくなるでしょう?それだったら、……たまに聞ける、いつも違う【愛してる】をきいたほうがいいじゃないですか。」
うわ、僕いいこと言ったなー!!
『………そうか。………そっかあ…いつも違う、愛してる………』
噛みしめるように、繰り返す。
「あっ!!!!!」
『ん?』
「時間っ!」
『だ!!!ヤバ!』
電話の向こうで、ガチャガチャと何かを触る音、バサバサと紙の落ちる音、ゴンッと何かにぶつかった音。
「あ~あ、軍に行って更に男らしくなったな、って思ってたのに………。ククっ、そそかっしいのはかわってないんだ…。」
電話の向こうは、ヒョンが、『あ、すいません、ありがとうございます!』って言ってる。
外見は男らしくなったけど、中身は変わってない。
礼儀正しくて、かっこよくて、たまに天然で…………。
変わらない、変わらない。
朝おこされたのも、もういいや。
変わらない、あなたを見れたから。
『ちゃ、ちゃんみん!ごめん、また今度、ゆっくり時間をとるから、だから、』
「もう、早くしないと!!ほら、さっさと行く!しっかりご飯食べて、運動して、寝ること!!ハイ以上!行ってきて!」
『………ハハッ、チャンミナ、変わってないなあ。今度休みが取れたら、すぐ行くよ。またね。』
カチャン。
ピー、ピー、ピー…………
「会いたいなあ、早く。早く会いに来てくださいよ。早くしないと、もうずっと会えなくなりますよ?だから、ね。約束だから……………………」
誰も聞いてない言葉を、呟く。
「変わらないでね、ずっと。」