葬儀社主婦なむ子です。

なむ子さん、風邪を引きました。

お鼻のかみすぎで、鼻の下がヒ～リヒリ

でも大丈夫です！

頑張りますっ！！

さて。

昨日の記事で葬儀にかかわる僧侶の話に触れ

ついでにここ最近耳にする

いわゆる「紹介の僧侶」※葬儀にあたり葬儀社が紹介するお寺さん

に関するクレームについて書くと予告しておりました。

えーと、ですね、、、

一般の方はお寺さんと葬儀社の関係を

どんなふうにご覧になっているんでしょうかね？

菩提寺さんに葬儀をお願いする場合

①どんな葬儀社でもOKなお寺と

②指定の葬儀社の施行以外は受け付けないお寺と

２通りのパターンがあることに気がつかれるでしょう。

①はいいとして、

なんとな～く、、、②はお寺と特定の葬儀社の関係が臭ったりして。

また、葬儀のお坊さんの手配を葬儀社に頼む場合は

お寺さんと葬儀社は特別な関係にあるんだろうな、と思うわけです。

３年ほど前に互助会系の大手葬儀社が

僧侶にタイムカードを押させて

売上（葬儀のお布施）のほとんどを会社の収益にしていた、という

不祥事が摘発されました。

お布施が非課税対象であることを逆手に取った

一種の所得隠しですね。（７年間で８億円！）

（事件は「脱税」という点に焦点が置かれましたが、

ここから波及して、今、さまざまな角度から

お布施の在り方についての議論が紛糾し始めています。）

上記の件では「当該葬儀社の不祥事」

という扱いになりましたが

ひとつ不祥事が発覚すればそれは氷山の一角である、

というのが定説です。

この大手葬儀社だけではなく

同じような手法で莫大な所得を得ている葬儀社も

ないとは言えない、と思われます。

さて。

葬儀を施行する葬儀社にも

さまざまなタイプがあるように

紹介の僧侶もまた千差万別です。

二週間の通信教育を経て僧侶資格を得ただけの、

お経の読み方も胡散臭いお坊さまがいるかと思えば、

昼間は日雇いの土方業。

お通夜が入ると墨衣に着替えてバイト感覚の方もいたり、

一人の僧侶が宗派を問わず

今日は浄土真宗をやったかと思えば、次の日は日蓮宗、とか、、、

（※１やや専門的ですが、この二宗派を一人二役で勤めるというのは

宗教的、道義的にありなのか、という問題をはらんでいます）

(※２臨済宗・黄檗宗の代わりに同じ禅宗の曹洞宗の僧侶が勤める、

日本の仏教の元である天台宗の僧侶が他宗を勤める、というのは

どうかな、と思いつつも比較的受け入れられているようです）

お通夜はこのお坊さん、葬儀・告別式はこのお坊さん、と

各お坊さんの予定に合わせて人が入れ替わるとか、

妙に葬儀慣れ、というか斎場慣れしていて

火夫（かふ）さんの業務（お骨の説明など）を自らやっちゃう人とか、

法話を始めたと思ったらずいぶんあさってな話をされるとか、

（今までで一番驚いたのは、

セレモニー・レディ時代のことですが

遺体の火葬を“焼肉”にからめて話された僧侶がいたこと！

まず常識なし！です）

、、、なんていうか、一般の方が考えるようなお坊さん像とは

ちょっぴり違うかな、というタイプのお寺さんが

派遣されてくることもあったりします。

このひとつひとつがクレームの対象になる恐れが、、、。

あ、もちろんそうでない、立派なお寺さんも多いんですよ？

でも紹介僧侶へのクレームが多いことも事実です。

いえね、わたしが思うに

仏教に関する造詣が深く

日々のお勤めも、お経の勉強も怠りなく

たとえお寺は立派でなくても

穏やかでまじめな人柄で

葬儀の時だけのご縁だとしても

手を抜かず、みな同じように教えさとしてくれる

そしてご遺族の心の支えになってくれる、

そんなお寺を、葬儀社が探してご紹介すれば、

クレームだってもちろんないし

家族も親戚も「本当にいい葬儀だった」って

満たされた気持ちになれるでしょうに、、、。

（ウチはそういうお寺さんとのお付き合いを

大事にしているんですけどね、、、）

ところが、そういうわけにはいかないようなんですね。

僧侶紹介の需要が大きい、という理由もあるかもしれませんが、

結局のところ、お寺さん自体が葬儀社に対して

大方不信感をもっていらっしゃるんですよね。

不思議でしょ？

一般の方から見れば「つるんでいる」ように見えるこの両者、

実はあんまり信用し合った関係でない場合が

多いそうなんです。

お寺さんの見解はこうです。

「だいたい葬儀屋がいばってるんだよね。

式場も、日程も、時間も何もかも先に決めちゃって

我々はそれに合わせて日程調整しなくちゃならない！　

（これ、菩提寺さんに多い見解のひとつです）」

「式に出向けば、お茶一つ出すでもなく、

勝手に担当者がやってきて、、、いや？やってくるだけでもいいのか、

『４０分くらいのお勤めで、焼香案内は１０分くらいからでいいですか』

ときたもんだ。

４０分きっちりで勤めあげなかったら、なんと閉式のアナウンスを

入れちゃったよ！？

控室に戻って、これまた水の一杯もなく、

せっかく喪主さんがお清めどうぞ、って言ってくれているのに

担当者は席につくな、とこう言うわけだ。

料理は減るし

勝手な話をされたらかなわない、ということだろうな。」

など、けっこう痛烈に葬儀社批判をされたりしますね。

、、、だけど、生活のために

ろくに葬儀を知りもしない葬儀社の駆け出しのひよっこに

いいようにあしらわれるのを我慢しているお寺さんも多いとか。

本当はね、

故人を送り出すお手伝い

そして遺族を支える拠り所

同じ方向へ向かって、

別々の角度から自分たちのできることをするのが

お寺さんと葬儀社の関係だと思うのです。

でもなかなかそうはならない。

それはやっぱりお寺さんも、葬儀社も

自分が自分が！という「我」が出すぎているからなのでしょうね。

そして自分が一歩下がれば相手に出し抜かれる、という

なんていうか、やくざチックな業界特有の縄張り意識が

あるのかもしれません。

もし、お寺さんと葬儀社が同一の方向を見据えて

一緒に葬儀にかかわってゆくことを考えるのであれば

登録制でひとりひとりの僧侶の個性を問わない

「僧侶の人材登録」というのはいかがなものか、と思うわけです。

次回は、「これを紹介の僧侶にやられちゃうとクレームもの！」

といったお話をしたいと思います。

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紹介の僧侶１