韓国は秋夕の休暇に入ったようですね。休暇明けにはヒョンビンさんも、ヨルダン撮影の疲れもすっかり取れ、次回作に向けて本格的に検討を開始するでしょう。
わたくしも遠い日本から微力ながら色々と(脳内で)企画を送ってきましたが、ちっとも事務所からは連絡がありません(あったらホラー)。
没になってきた数々の駄作はこちら
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先日は、コメント欄からの天才的なアドバイスに基づき、遂に「これなら!」という究極の企画にたどり着きました。ヒョンビンさんが美しく逆三角形に仕上げた肉体を惜し気もなく披露せざるを得ない、韓国の伝説的スイマー「チョ・オリョン氏」の一代記です。『チング』で、「海亀とどちらが速いか」とドンスが呟くあの方です!しかし。。。調査の結果、ちょっとこの方われわれ日本人的には扱いが難しいということが発覚いたしまして、敢えなく断念。
やはり、新人脳内妄想作家のわたくしにとって、新しい題材を扱うのはまだまだ早い、地雷を踏んでしまう危険性がある、と珍しく謙虚な気持ちになりまして、安定のリメイクのリメイクといった方向に切り替えてみました。
(と言っても、数ヵ月前からコメント欄でああでもない、こうでもない、とお話ししていた話題です。ゆいこさん、ありがとうございます!)
タイトルは、ずばり
白い巨塔
ご存知山崎豊子大先生の不朽の名作をベースに、日本では何度も、そして韓国でも2007年に映像化されております。つまり、ストーリーラインとしては映像化する上での基本的なコンプライアンスはクリアーしてると考えてよいでしょう。日韓関係の新たな火種も生まないで済みそうです。
あとは肝心のキャストでしくじらなければ大丈夫。
ということで、提案書を作成してみました。参考までに、珠玉の出来だった2003年のフジテレビ版のキャストも()内に併記しました。ドラマを観ていない方はストーリーなどは下記を参考にしてくださいね。
財前五郎改めキム・テピョン国立浪速大学病院第一外科助教授→教授 (唐沢寿明)
注:テピョン教授は財前家に婿養子に入っているので、正確にいうと財前テピョンだが、職場では通称使用願を出している。
ヒョンビン
起用理由および見どころ:
「神の手」を持つ消化器外科専門医。その能力の高さは内外マスコミからも注目されており、本人の自信と傲慢さに拍車をかけている。地方の貧しい母子家庭から奨学金で医師になり、資金が潤沢な開業医の娘との結婚を後ろ盾としてここまで来た大いなる野心家。壮絶な教授戦を制して念願の教授になるも、奢りから誤診をしてしまい、裁判で敗北してしまう。
インテリジェンス溢れる顔付きに白衣が似合うすらりとしたスタイルを持ちながら、ヒョンビンは今まで、医師を演じたことはなかった(多分)。また、これ以上ないほどの傲慢なインテリというのも初めての役どころ。常に新たなチャレンジを望んでいるヒョンビンにうってつけと思われる。医局では常に横柄で冷酷な態度を取るが、実は孤独感にさいなまれており、田舎の母親と愛人ケイ子の前ではふと人間らしさを見せる。その微妙な感情の変化をヒョンビンがこれまで培った高い演技力で繊細に見せてくれることが期待できる。
特に「テピョン教授の総回診」は人気のシーンとなるだろう。白衣を翻しながら、颯爽と歩くカリスマティックなテピョン教授の後ろに何人もの医師と看護師が控える大名行列。テピョン教授の、やや眉間にシワを寄せながらも自信に満ちた表情に注目だ。
また、大学でも家でも決して鎧を脱がないテピョンが、唯一素顔を見せるのが、愛人ケイ子の前。この時だけは稀にだがエクボを見せる、製作者側の焦らし作戦。SNSなどでは、「テピョンのエクボきた~❗」と祭りになること間違いなしである。さらに、外科医は体育会系なので、ケイ子との間で、これまで以上に刺激的なラブシーンが期待できるだろう。
里見脩二国立浪速大学病院第一内科助教授 (江口洋介)
ファン・ジョンミン
起用理由と見どころ:
心優しい市井の人から、やくざの親分まで巧みに演じ分け、常に視聴者の心を鷲掴みにしてきたベテラン俳優の安心感。『交渉』で見せたヒョンビンとの抜群のコンビネーションを再び披露してくれるだろう。え?2作続けて同じコンビはあり得ない?しかも、医学部同期にしては年齢が違いすぎる?良いんです!私が観たいんです!
誰の意見にも耳を貸さない傲慢なテピョン教授が唯一と言ってよい、一目置く人物。どこまでも優しく、愛情に溢れながらも正義感と友情の間で揺れる里見医師の微妙な心情をジョンミンさんがどこまで表せるかが見所だ。裁判での対決から病床での看取りに至るまで、テピョンと里見2人の間に流れる友情とライバル関係は視聴者の心を捉えて離さないだろう。
東貞蔵国立浪速大学病院第一外科教授 (石坂浩二)
チョン・グクファン
起用理由と見どころ:
正直ちょっと違う気もしているが、テピョン教授の恩師であり、途中までは親子のような師弟関係を築いてきたたのことで、この方に。東教授のオロオロした感じを出せるかどうかが勝負。
東教授夫人 (高畑淳子)
キム・ジョンナン (ヨンエさん)
起用理由と見所:
フジテレビ版で忘れられない名場面といえば、テピョンの教授就任後、教授夫人会である「くれない会」のゴルフコンペで、東教授夫人がハブられるとシーン。あのコミカルかつシリアスな雰囲気を出せるのはこの方が適役と考えた。当初、ソ・ダンさんの母を考えていたが、コメント欄からのアドバイスもあり、もう少し上品で教授夫人にふさわしいのはこの方と判断するに至った。
東教授の娘佐枝子 (矢田亜希子)
パク・シネ
起用理由と見どころ:
弟子への嫉妬心を抱く父東教授、野心の塊の母とは全く違い、天使のような心を持つ佐枝子。実は里見に淡い恋心を抱いている。テピョン教授の誤診の裁判で、患者側の弁護士のアシスタントを務めることになる佐枝子正義感と純真さを表現するにはパク・シネさんが適役だ。もちろんヒョンビンとも気心が知れた仲なので、現場の空気もばっちりだ。
花森ケイ子 クラブのママでテピョン教授の愛人 (黒木瞳)
キム・ソナ
起用理由と見どころ:
お顔が変わりすぎて、ヒョンビンとは初共演と思わせるも、実は『私の名前はキムサムスン』で気心が知れた仲。テピョン教授の唯一のオアシスであるケイ子のマンションで、存分に甘えた表情を引き出してくれることが期待される。やや年上なのも良し。黒木瞳の鼻声での「ごろうちゃん~」呼びを、キムソナの「テピョナ~」が超えられるかどうかで、ドラマ全体の良し悪しが決まるだろう。
財前杏子 テピョン助教授夫人→教授夫人
ソ・ジヘ (ソ・ダンさん)
起用理由と見どころ:
気が強くてお嬢様育ちの雰囲気がマッチ。本当はテピョンのことを心から愛しているのだが、素直になれない女心もよく表せそうだ。キム·ソナさんとの髪の毛掴み合いも見所。
財前又一 テピョン教授の義父 (西田敏行)
パク・ミョンフン(ソ・ダンさんの伯父)
起用理由と見どころ:
ほっぺの膨らみ具合がお金持ちの開業医に見えることから起用。なんといっても米国アカデミー賞受賞作品のメインキャストということで、悪代官的な役どころを、コミカルとシリアスを使い分けつつ見事に演じてくれるだろう。
佃第一外科医局長 (片岡孝太郎)
ヤン·ギョンウォン
起用理由と見どころ:
フジテレビの『白い巨塔』では、日本ドラマ史上最高とも言える太鼓持ちぶりを発揮した片岡孝太郎。あれに肉薄する演技を見せられるのはこの方のみ。『愛の不時着』では、中隊長に対してやや無礼な態度も見せたが、今回は徹底して持ち上げまくる。これまで取材などで見せてきた、ヒョンビンさんをやや盛りながら絶賛してきた経験を活かして欲しい。
また今回、医局員や看護師として若手俳優が多数出演する。まだ現場になれない彼らをまとめて主役のヒョンビンさんを一丸となって支える雰囲気を作るのに、ヤン・ギョンウォンさんの人柄は不可欠だ。
柳原弘国立浪花大学第一外科医局員 (伊藤英明)
ユ・スビン (ジュモクさん)
起用理由と見どころ:
新人医師として、テピョン教授の判断に疑問を持ちながらも強く言えず、さらに裁判では当初、テピョン教授の命令で虚偽の証言をしてしまう。その後、良心の呵責に耐えかねて真実の証言を行うまでの葛藤をどう表現できるかが見どころだ。ユ・スビンさんのいかにも人が好い雰囲気と、優し過ぎて気弱な印象も与えるところが、この役どころにぴったりと考えた。最後はテピョン教授の担当医ともなる大事な役どころだ。
鵜飼良一第一内科教授・医学部長→浪速大学学長 (伊武雅刀)
キム・ウィソン (『アルハンブラ宮殿の思い出』の教授役)
起用理由と見どころ:
浪花大学医学部の魑魅魍魎の中でも、最も私利私欲にまみれた妖怪のような人物を演じるうえで、キム・ウィソンさんの右に出る者はいないだろう。ヒョンビンとは『王宮の夜鬼』、『アルハンブラ宮殿の思い出』で共演している。また、ウィソンさんは実はとてもユーモアのある面白い方なので、鵜飼もオーバーリアクションを加えたコミカルな様子で演じてくれることが期待できる。現場の空気も明るいものにしてくれそうだ。
菊川昇石川大学医学部教授
ソン・スンホン (特別出演)
起用理由と見どころ:
単にわたくしが今『秋の童話』を20年遅れで観ているというのが大きいが、「誠実で優秀だが結局当て馬に過ぎなかった運のない男」が何故かぴったりとハマりそうだ。
佐々木庸平 誤診されてしまう患者
ユ・ヘジン
起用理由と見どころ:
この方の醸す庶民的で親しみやすい雰囲気のお陰で、誰もがこの患者の立場になりうる、と視聴者が容易に感情移入出来るだろう。『共助』では命の恩人でもあるバディであったヒョンビンさんが、今度は結果的には命を奪うという関係に。2人がどのように新たな関係性を見せてくれるか、目が離せない。
【追記】コメント欄から素晴らしいサジェスチョンをいただいたので追記します。ゆいこさん、ありがとうございます!!
佐々木庸平(患者)の妻 (かたせ梨乃)
チャン・ヨンナム (『共助』のユ・ヘジンさんの妻)
起用理由と見どころ:
夫の急な容態変化に対して誤診の疑いを持ち、経済的に苦しい中、真実を知りたいと裁判を起こす役どころ。どこにでもいる奥さんの雰囲気を良く出せるヨンナムさんは、意志の強さも視聴者によく訴えることが出来るだろう。ユ・ヘジンさんとは『共助』で夫婦役で共演済み。あの時のケミを再現してくれると期待できる。また、ヒョンビンさんとも『共助』、『ザ・ネゴシエーション』で共演しており、人見知りのヒョンビンさんも安心して、法廷で対峙する場面を演じることが出来るはずだ。
佐々木庸平(患者)の息子
イ・シニョン (グァムボムさん)
起用理由と見どころ:
父が病に侵され急死するまでは、普通の大学生として、どちらかといえば遊びに夢中だった。フジテレビ版でも金髪の青年として描かれる。『愛の不時着』でその美貌で多くの女性の心をつかんだイ・シニョンさんが、父の死や裁判を通じて大人に成長していく過程をどのように演じるか、期待が集まる。
テピョン教授の実母 (池内淳子)
キム・へオク
起用理由と見どころ: 「キム秘書はいったいなぜ」他、韓国ドラマでお母さんといえばこの人、と言われる女優さん(とのこと)。上品且つ前に出すぎない感じが、テピョン教授の田舎のお母さまを思い起こさせるという理由で起用に至った。実母でありながら、婿養子に出した財源家にどこまでも遠慮し、闘病中もお見舞いも遠慮するお母様の心情をどこまで表現できるかが勝負だ。
主題歌
さんざんハラハラ度高いとか失礼千万な批評をしてきたが、最近、ヒョンビンさんの歌うYou raise me upを毎日聴いてしまい、耳から離れないので、この曲に決定。オーケストラによる演奏とコーラスを加え、荘厳な感じに仕上げたい。最終回のエンディングでこの曲が流れる時、世界が号泣するだろう。フジテレビ版のAmazing Graceを凌ぐ印象を残すことを期待したい。
ということで、無駄に長くなった上に、あまりに韓国の俳優さんを存じ上げないため、ほぼほぼ『愛の不時着』同窓会という、かなり適当なキャスティングとなってしまいました。
どうか皆様により良いアイディアを頂き、改善したいと存じます。
ヒョンビンさんの目に止まることを夢見て。。。