既にあれやこれやと書いているのでしつこいと思われるでしょうが、改めてきちんとレビューしておこうと思います。あくまで超超個人的な趣味と偏見による感想でございますが、このドラマのファンの方には不快な内容になるかと存じますので、クローズしていただいたほうが良いかもしれません。

以上、大学時代からあだ名が「小姑」だったなもんからのお願いです(粗探しが趣味!)。

 

 

 

満点は10ポイントです。

 

1.演出 8ポイント

全体的にテンポが良くセットの感じもよく、演者の動きも無駄がなく、飽きさせなかった。

 

 

2.脚本 4ポイント

革命的な主人公像(サムスン)を世に問うた功績は大きい。外見がいけてないけれど、きちんと手に職を持っている点を女性の魅力として描いたところは高ポイント。そして年下の甘えん坊おぼっちゃまと、契約恋愛から真実の恋に落ちるというコンセプトも最高だった。。。。はず。

 

物足りなかった点について。

 

① わずか3年前にあれだけの惨事を招いてしまったというトラウマの描き方が軽すぎる。というか、真剣に考えれば考えるほど、事故の内容がロマコメの範囲を超えていて、ちょっと受け入れられなかった。ミジュがもう少し大きくなった時に、「叔父さんのせいで両親が亡くなった」という事実をどう受け止めるか?事故の内容をもう少し工夫するか(ジノンの過失をあいまいにする)、トラウマが解消する過程を丁寧に描くか、どちらかにしてほしかった。

 

② ジノンの2股が激しすぎる。サムソンからヒジンに気持ちが傾くのは分かる。その時点ではサムスンと付き合っていたわけでもないし。しかし!ヒジンとあんなにしっぽりベタベタベタベタしていたのに、何故サムスンの方に気持ちが移るのか、理解不能だった。ヒジンが現れるまでの間に、サムスンとしっかり恋愛関係を深めていたとかならわかるけれど。「ちょっと気になる面白いお姉さん」と「がんで苦しんでいた10年来の彼女」を天秤にかけたら、さすがに後者ではないか。あるいは、サムスンと既にがっちり付き合っているのにヒジンに心が揺れる、というストーリーラインのほうがまだ現実的。

あと、ヒジンに別れを切り出す前後も意味不明だった。ヘンリーを関与させるところも却って無責任だし。「恋愛っていうのは、お前とヒジンの2人の問題なんだよ!」と言いたくなった。さらに、別れ話をしているのに、無駄に抱き寄せるとか!それ、大罪だからね!あなたみたいな魅力的な人が半径1メートル以内にいるだけで罪なんだからさ!

 

③ ぶっ飛びキャラのサムスンに恋に落ちる過程をもう少し丁寧に描いてほしかった。なもんのようにサムスン寄りの人間に夢を持たせるために!あれだけの酒癖の悪さを見せつけられたのに、惹かれていくのであれば、仕事上で絆が出来るとか、何か理由がないとおかしいのではないか。

 

 

3.ヒロインキャラへの共感度  9.5

仕事はできるが恋愛偏差値は高くない、というキャラはとても共感しやすかった。酒癖と言葉遣いの悪さ以外は。

しかし、冷静に考えてみたら、サムスンさん、ジノンと出会うわずか数か月前に、結果的に浮気者だったにせよ、イケメンの財閥息子(?)と3年間も付き合っていたのよね!実はモテ女じゃないですか??恋愛偏差値高くないですか?という疑問が後から出てきた。

それにしてもキム・ソナさんの演技の上手さは群を抜いていた。特に、半テンポ遅れるダンス!あれはやろうと思ってもなかなかできない。そして、完全におっさん化したサムスンが、恋すると、目線だけで表情が変わるのがすごいと思った。このドラマはヒョンビンのドラマじゃなくて、キム・ソナさんのドラマでしたね。お見事でした。

【追記】わたくしなもんはお酒を一滴も飲まず、人前でゲップその他下品な行動は一切致しませんことを一筆書き添えさせていただきます!夫にこの文章見せたら「共感度高すぎて、誤解されるぞ、君」って言われた(笑)。ほんとは8ポイントくらいだったかも・・・。

 

 

4. ヒョンビンキャラへの共感度 1

上に書いた通り。最後の最後まで、愛する女性が嫌だと言っていること(ヒジンを送りに行く)をやろうとするのは、本当にダメな男。しかも、本人は自分が誠実だと思っているふしがあるので、サムスンの元カレよりも重症。ジノンが大学生の設定ならまだ受け入れられるかも。27歳の社長が、元カノが帰国したからと4日間仕事を休み、元カノに別れを告げたから仕事を数日休み、元カノを送っていくからと言って仕事を2か月休むのはどーなんでしょうか!?脚本家さん、よく考えて!!!ヒョンビンが可哀そうよ?

 

 

5.脇役について 6

一番好きだったのは、サムスンのお姉様。あの「出戻り感」はすごい!美人でスタイルもよいのに、立っても座ってもしゃべっても黙っても出戻り感が出ていた。天才ではないか?

ヒジンのブランコ具合と忍者具合(男Aという岸から男Bという岸まで、絶対に水たまりに落ちずに渡りきる)ところにはイラっとしたが、結局全てはジノンの優柔不断さが原因だった。

ジノン母の秘書のキャラもいまいち不明だった。あの暗いキャラに何か意味があるのかと思ったが特になかった。

ヘンリーのキャラは、リ・ジョンヒョクの上をいくくらいブレないサイボーグ並みの一途な愛で、はっきり言ってジノンより魅力的だった。あくまで結婚相手ならジノンよりヘンリーでしょ!

 

 

5. ヒョンビンのかっこよさ度  7

まだやっぱりお顔が若いので、トキメキ度が若干低かった。あと、15年前とはいえ、あんな髪型と服装は流行していなかったと思う。でも、そうはいっても見れば見るほど可愛かった。後半ニキビが酷くなってきたのは、ヒョンビンがジノンの二股具合いに耐えられなくなったストレスからだと思う。気の毒すぎる!演技も、ちょっとやらされてる感があった。

【追記】二股キャラにモヤモヤしすぎてコメントで指摘していただくまで忘れていましたが、ピアノ姿はとっても素敵でした!昔取った杵柄ね!(でも、キム・ソナさんのさらに完成度高い演奏に持っていかれた感も・・・。元々かなりお上手でしょうね。)

 

 

6. 胸キュン度 7

なんだかんだ文句を言いつつ、サムスンとの恋愛の発展にはドキドキした。けど、ピークは第6話の、レストランでお酒を飲みながらのキスかな。あれは結構リアリティがあるというか。「ありえない相手とそうなっちゃった」というシチュエーションとしてはね。2度目のトイレのキスはやめて!

 

7.全体の感想

ものすごーく期待していたため、辛口評価になりました。

考えてみると、「シークレットガーデン」は、一見似たような設定ながら、上記の「キムサムスン」に見られた問題がすべて解消されているように思います。韓国ドラマ界の発展の歴史を見るようです。

 

でも、最後に本音を書きますが、「ジノンが、どんなダメ男だろうがクズ男だろうが、1時間でも1日でも1か月でも付き合えるなら、付き合いたい!外見がヒョンビンならば!!!」