怖いって噂を聞きつけた短編集ひとんち
調べたらぼぎわんが、来るの作者が書いたものらしく
期待値が上がるわ上がるわ。

ちなみに、「ぼぎわんが、来る」は映画の「来る」の原作で、最初予告見た時面白そうすぎてワクワクしていたけど、また別の予告見たら面白くなさそうってなっしまって放置。。。
でも友達から原作の話を聞いて、ぼぎわんって何。話だけ聞いたらめちゃ面白そうやんけって原作だけ読んだらまーー面白かった。私が好きなタイプの話。苦手なひと多そうだとは思うけど私は大好き。超面白かった。(映画は見てない)


ぼぎわんの期待でひとんちってやつも面白いんではないかと、文庫本じゃなかったから高かったけど読んでみた。



あくまで私の感想だし面白いか面白くないか思うのは個人の自由というか、面白くないと言ったからと言って面白くないっていう気持ちで読まないでいただきたい。

ネタバレあるかも



◽︎ひとんち
学生時代の同級生3人が久々に会って昔の話に花が咲くんだけど、この中の一人が超お嬢様育ちでなんか会話ずれてない?ってなる話。
一番最初の話だからまあまあにやにやしながら読んだ。でもちょっと想像できちゃう。
ひとんちの当たり前ってじぶんちの当たり前じゃないよねっていうやつ。
多分最後シーンの語り手の主人公が飼ってるものも一般的にいうペットじゃないと思う。
個人的にはバツイチ子持ちの元旦那の家の謎の儀式が一番想像力が膨らんで怖かった。




◽︎夢の行き先
小学生の男の子が薙刀話持ったババアに追っかけられ殺されそうになる夢を3日連続で見て怖すぎて寝不足だからどうやって対策を取ろう、、、友達に話そう、、、あれ、同じ夢見てない???ってなる話。
みんなでバケモノ倒そうぜ除霊系の話しかも子供達が奮起するやつ大好きだからちょっと面白かった。
主人公の男の子はこの夢が嫌すぎて本屋さんで除霊の方法調べてババアを無事倒すことに成功。
そしたらまさかの男の子の席の前後の子も全く同じ夢を見ているではないか。
男の子がやった除霊は全く意味がなくて、この夢3日間耐えられれば次の席の子にババアの夢は移っていく。
でも席の始まりの子はババアの夢を見ているけど、席の終わりの子はまた違う夢を見てる。両サイドから夢がぶつかったらどうなる???
夢がぶつかる予定の子はガキ大将だから私的にはもっと苦しめってなった。
ゾッとするしないに関係なし判断するならまあ面白い、怖いか怖くないかで判断するなら怖くないし面白くない。




◽︎闇の花園
小学校のとあるクラスに夏でも真っ黒の厚着のゴスロリを身に纏っていて人とも喋らないし給食も食べないすごく変わった女の子がいてその子の親も頭いかれていて。。。
文の始まりから読む気が失せた。厨二病の塊か。私も厨二病だが。
この女の子のお母さん、私の頭は荒地の魔女で再現していた。
なんかよく分からない話。




◽︎ありふれた映像
スーパーでよく流れている販促映像。子供達2人がその映像をみて死体らしきものが写っていることに気づく。この映像の作者は行方をくらましているけどこの作者が今まで作った作品には度々登場する謎の死体やら女やら。。。
サブリミナル効果かよみたいな。
話の入りは良かった。YouTubeとかにある怖すぎてとか変なものが写り込んでて放送中止になったCM集的な感じを想像して読んでいた。
話の途中に出てくるホームビデオの中に写っていたちょっとやばそうなもの、それがリアリティあって良かった。世にも奇妙な物語とかでありそう。




◽︎宮本くんの手
出版社で働いている主人公。同僚に手荒れが最高潮に最強にやばい宮本くんという男がいる。
手荒れやばすぎてデスクは血だらけティッシュと手の皮まみれ。
こちらも入りはめちゃよかった。ゴミ箱が血だらけティッシュと血だらけ絆創膏。デスクの周りの床は皮膚だらけ。想像するときもすぎてとてもよかった。
が、どうやらこの手荒れは自然災害や自己の予言らしい。???なにそれ。宮本くんの手荒れは3.11の地震の前に超絶やばくなって地震が来た後ツルツルピカピカに手が治った。こういうことが前にもあって、今回の地震も自分の手荒れのせいで大勢の人が死んでしまった。自分が殺したも同然ってなって病む。
あ、そうだ。手のせいならこの手がなければ、、、
こちらも想像できますね、結構ネタバレしてしまったけれど。思っていた通りのラスト。




◽︎シュマシラ
お菓子やらのおまけの玩具を子供の頃に集めていた主人公。そんな趣味の話でおまけオタクの人と繋がりその人からシュマシラとかいう謎のUMAなのか妖怪なのかの話を聞く。そいつの正体がまだわかっていなくてシュマシラを調べていくうちになんだか大変なことになっていく話。
こちらのシュマシラ、短編集の中で一番面白かった。
欲を言うならばもうちょっとなんかあっても良かったかなとは思うけど。
おまけオタクの人はおもちゃの元ネタを調べていて、例えばだけどチュパカブラとかネッシーとかそういうUMAをモチーフにしてあるおまけの中に一つシュマシラとかいう聞いたことないUMAがいて、調べても最低限のことしかわからなくて、主人公の会社のUMAオタクに聞いたり色んなことを調べて最終的にとある動物園にたどり着くんですね。
一番ぼぎわんぽかった。ちゃんと元ネタ調べたり地方の伝承とか聞いたり、根拠がちゃんとあるものって面白いですよね。(これは小説だからフェイクだけどさ)
ちなみに本の中でのシュマシラは巨大なサルみたいですよ。ググったけどシュマシラ実在してないっぽい。なにも出てこなかった。




◽︎死神
不幸の手紙やチェーンメールの物体バージョン。
友人が祖父が亡くなったから家を空けないといけないから、、、と言われ苔と藻だらけの金魚が入った水槽とハムスター二匹とカブトムシの蛹が入った土の水槽と植物を預かる。でもなんかおかしいなあー。っていう話。
ちょっと気持ち悪くて、悪くはない。ちょっと適当に読んでしまったから面白さが半減したのかもしれない。夜中に読んだら怖かったかも。
水槽の中身のやつ結局なんだったんだろう。塊とは。




◽︎じぶんち
スキー教室から帰ってきた男の子。
家に帰っても誰もいない。嫌な予感がする。母親が書いた置き手紙、字体も油染みも全く一緒の位置。全く同じものが大量にある。父親に電話しても知らない人が父親になりきって話してるみたい。
まーーーさかの超ド級のSF。いきなりどうした、この流れてSFとは。世にも奇妙な物語でありそう(二回目)
時空のバグ的なやつで転送が完了してないとかで、物質がダブっちゃうらしい。(???)まあ読んで。






以上、期待度が高すぎて満足感は無かった。
この人の書く話は、この短編集かぼぎわんしか読んだことがないからなんとも言えないけど、この短編集を先に読んでいたらぼぎわんは読んで無かったことは確実。
でも他の話面白いらしいから読んでみてもいいかな。
シュマシラだけは気に入ったけどねん、だけどもうちょっとなんとかならなかったかなっていう部分がありますけどね(シュマシラのね)

いろんなホラー映画とかヒトコワ系のものを見過ぎていろんな想像をしてしまって素直に楽しめない!